元Coinbase従業員がインサイダー取引容疑で起訴される

Coinbase元従業員がインサイダー取引でSECに基礎される

米国に本拠を構える仮想通貨取引所Coinbaseの元従業員ら2人が、110万ドル(約1.5億円)以上に相当するインサイダー取引の疑いでSEC(米国証券取引委員会)に起訴されたことが明らかになった。

シアトルの連邦地裁に提出された訴訟の内容によると、Coinbaseの元従業員が内部取引スキームに参加した疑いで逮捕され、主犯格は、同社の元プロダクトマネージャーであるイシャン・ワヒ(Ishan Wahi)氏とみられている。

アームストロングCEOがブログで電信詐欺の陰謀で起訴を報告

CoinbaseのCEO兼共同設立者のブライアン・アームストロング(Brian Armstrong)CEO(最高経営責任者)は、同社がワヒ氏の活動を調査し、SECに報告したとブログで述べており、3人を電信詐欺と電信詐欺の陰謀で起訴したと述べた。

というのも2021年6月~2022年4月の間に、ワヒ氏と実弟であるニックヒル・ワヒ(Nikhil Wahi)氏と親友サミール・ラマーニ(Sameer Ramani)氏は、少なくとも10銘柄の仮想通貨発表前に同取引所で取引を行ったとのこと。また、同CEOは、SECの告発はSECが証券詐欺で3人を訴えているため、今日の適切な法執行行動からの取引であり、彼らが取引した仮想通貨は証券とはみなされないとの見解を示したとのこと。

実際、仮想資産証券を含む、これらの上場発表で確認された仮想通貨の価格は通常、迅速かつ大幅に上昇することがあり、場合によっては、トークンの価値は数カ月で1,200%上昇することもあるとのこと。この事件の疑惑は、伝統的な金融市場ではなく、仮想通貨取引所で行われた取引に関するものであるが、被告人は、少なくとも25種類の仮想通貨で違法な取引を行い、総額約150万ドルの不正利得を実現しているという。

DOJ(Department of Justice=米国司法省)は、仮想通貨に特化したTwitterアカウントが、イーサリアム(Ethereum)のブロックチェーンウォレットCoinbase Asset Listingの投稿が公開される約24時間前に、独占的に紹介されたトークンを数十万ドル購入したとツイートしたことから不審な活動が始まったと述べている。一方で、容疑者2名の逮捕につながった事でダミアン・ウィリアムズ(Damian Williams)連邦検事は次のように語っている。

今日の告発は、Web3が無法地帯でないことをさらに思い起こさせるものです。これらの告発によるわれわれのメッセージは明確な詐欺であり、それがブロックチェーンで起ころうが、ウォール街で起ころうが、詐欺は詐欺なのです。そして、ニューヨーク南部地区は、詐欺師を見つけられればどこでも、詐欺師を裁判にかけるために容赦なく続けていきます。