ゴールドマンサックスがCoinbaseのCOIN株を「売り」に格下げ

ゴールドマンサックスがCoinbase株を格下げ

多国籍金融企業のゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)は、現時点で保有または購入するよりも、Coinbase(COIN)株の売却を推奨していると報告され、その結果、市場が60ドル未満で取引を開始したことから、同取引所の株式は9%以上急落している事が分かった。

進行中の仮想通貨ベア市場(※1)は業界に害を及ぼしたが、その影響は米国を拠点とする仮想通貨取引所Coinbaseにとってますます重要になっている。最新の報道によると、世界の銀行機関であるゴールドマンサックスは、同取引所の収益が2022年第2四半期にさらに減少すると予想。したがって、COIN株を「ニュートラル」から「セル」にグレードダウングレードさせており、同社アナリストのウィリアム・ナンスサックス(William Nance)氏は次のように語っている。

現在の仮想通貨資産レベルと取引量は、COINの収益ベースのさらなる低下を意味すると考えています。2022年には前年比で約61%、下半期には約73%減少するでしょう。

(※1)ベア市場とは…
株、債券、商品、仮想通貨などの資産の価格が下落する金融市場におけるトレンドの事を言う。

Coinbaseの大幅削減

NEXTMONEYの特集記事「Coinbase CEOは差し迫る仮想通貨の冬を目前に従業員の18%をレイオフへ」でも報じたように、Coinbaseは、マクロ経済状況のために総労働力の18%を解雇する計画を発表している。

Coinbaseのブライアン・アームストロング(Brian Armstrong)CEO(最高経営責任者)は、米国が不況に向かっており、コスト削減策が急務であると考えている。これは、同社が4億ドルを超える純損失を報告した、非常に残念な2022年第1四半期の数値の直後に発生。それにもかかわらず、ゴールドマンサックスは、スタッフの冗長性(余分・重複)は別として、仮想通貨取引所は激動の時代を通過するために追加の措置を講じるべきであると考えており、次のように述べている。

COINは、小売取引活動が枯渇するにつれて生じるキャッシュバーンを食い止めるために、コストベースを大幅に削減する必要があると考えています。


CoinbaseのNASDAQ上場による紆余曲折

2021年4月にCoinbaseは、株式を公開取引する初の主要取引所として世界中に名を馳せた。

仮想通貨取引所Coinbaseが米国市場デビューで市場価値が1,000億ドルに急増」で報じたように、同取引所のCOIN株のデビュー価格は381ドル(約51,600円)でスタートし、その後一気に400ドル(54,180円)に急騰している。最初の誇大宣伝にもかかわらず、次の月はそれほど成功せず、株式は9月末と10月初めに約230ドル(約31,150円)に下落した。

しかし、ビットコイン(Bitcoin/BTC)は11月に史上最高値に急上昇し、多くのアルトコインの価格が高騰したことと相まり、COINは340ドル(約4万円)を超える新たな上昇に拍車をかけた。2021年末から2022年初頭にかけて仮想通貨市場は勢いを失い現在COINの評価は2021年4月の史上最高水準と比較して84%下落している。

Coinbase CEOは差し迫る仮想通貨の冬を目前に従業員の18%をレイオフへ

2022.06.15

仮想通貨取引所Coinbaseが米国市場デビューで市場価値が1,000億ドルに急増

2021.04.16

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