米国財務省は仮想通貨ブローカーの定義を明確化:IRS報告規則からは免除

米国財務省が「ブローカー」の定義を明確に

IRS(Internal Revenue Service=アメリカ合衆国内国歳入庁)は、マイナー、バリデータ、おトークンスタッカー、ウォレットオペレーター、開発者など、他の仮想通貨ユーザーは、税務報告規則の下で仮想通貨「ブローカー」として分類されないことを明確にした事がわかった。

IRSは、インフラストラクチャー法案における仮想通貨の「ブローカー」の定義を取り巻く不確実性を解消。今法案は、仮想通貨ブローカーが2023年1月から10,000ドル(約115万円)以上の価値のある取引をIRSに報告しなければならないと述べている。

2月11日(金曜日)、IRSを監督する財務省は、仮想通貨の「ブローカー」には、ユーザーデータにアクセスできないマイナー、検証者、およびその他の参加者が含まれないことを確認する声明を発表。同発表の中で、ヨナサンC.デビッドソン(Yonathan C. Davidson)財務次官補は、ロブ・ポートマン(Rob Portman)上院議員に対し、ブローカーの報告要件によって把握されていると述べている。

約1年に渡って議論が続いた「ブローカーの定義」

2021年の導入以来、インフラストラクチャー法案は仮想通貨セクター全体に懸念を引き起こし、仮想通貨の「効果的な転送」に従事する当事者を指す「ブローカー」の広い定義について議論が続けられていた。

日本語訳:
クリプトマイナー、スタッカー、およびウォレット用のハードウェアとソフトウェアを販売する人々は税申告義務の対象ではないことを確認する財務省に感謝します。

私が最初から言ったように、この要件はブローカーにのみ適用されます。

定義は、マイナー、バリデータ、トークンスタッカー、およびDeFi開発者にまで及ぶ可能性があると推測され、これらのグループは、税レポート用のユーザーデータを収集しないことが条件になっている。彼らがブローカーとして定義された場合、彼らが税務報告規則を遵守することは事実上不可能とのこと。この税務報告規則が暗号部門にとって何を意味するのかについての懸念は、業界の利害関係者と米国上院議員の両方からのロビー活動につながったとみられている。

財務省からの最新の更新により、「ブローカー」の用語は、ユーザーのトランザクションデータにアクセスできる仮想通貨取引きにのみ適用されることが明らかになった。デビッドソン氏からの書簡には、財務省が「集中型取引所や分散型取引所やピアツーピア取引所と呼ばれることが多いデジタル資産市場の他の当事者がブローカーとして扱われるべき範囲」を検討すると述べている。