ナイキがNFT仮想スニーカーのデザイン企業RTFKTを買収

ナイキが仮想通貨スニーカーのデザイン会社を買収

スニーカーやスポーツウェアなどスポーツ関連商品を扱う多国籍企業ナイキ(Nike, Inc.)は、仮想スニーカーのデザイン会社であり、NFT(非代替トークン)スタジオであるRTFKTを買収した事を発表した。

RTFKTは、オンラインゲーム、そして現在はメタバースで使用する仮想スニーカーのデザインを作成するため、2020年に設立された企業であり、2020年NFTデザインに移行する前に、ゲーム会社やファッションデザイナーにデザインを提供していたことで知られる。ナイキのOpenSeaページには、RTFKTのコレクションに561のNFTがあり、少なくとも1000のNFTが作成されていると記載されているとのことだ。最も注目すべきシリーズは、CryptoPunksを中心に設計された仮想スニーカーのラインであり、そのうちの1つは最近、3.2 ETH(約136万円以上)で販売されているとのこと。

NFTプロジェクトに取り組むナイキ

NEXTMONEYの特集記事「ナイキ、靴をトークン化する特許取得 =イーサリアムブロックチェーン」で報じたように、11月にナイキは、代替不可能なトークンに関連していると思われるテクノロジーの特許を申請しており、CryptoKicksと呼ばれるNFTプロジェクトに取り組み始めていることも明らかにしている。

USPTO(United States Patent and Trademark Office=米国特許商標庁)の登録申請によると、NIKE・Jordan・Just Do It・スウッシュロゴのタグラインなどが記載されており、靴、衣類、帽子、アイウェア、バッグ、バックパック、アート、おもちゃ、スポーツ用品のデジタルバージョンで使用するための商標を獲得しているとのこと。ナイキのジョン・ドナホー(John Donahoe)CEO(最高経営責任者)は次のようにコメントしている。

ナイキは今回の買収を通じて本物のつながりのあるブランドを持つ、才能あるクリエイターチームを獲得できて嬉しく思います。革新的で創造的なコミュニティにサービスを提供し、ナイキのデジタルフットプリントと機能を拡張していきます。

一方でRTFKTの責任者は、ナイキは、RTFKTを始めたときに尊敬していたことを明かしており、インスピレーションを得た世界で唯一のブランドであり、そんな企業とともに仕事ができることを誇りに思うと喜びのコメントをしている。

最近、NFTおよびブロックチェーン業界での開発競争はますます激しくなっており、多くの企業が仮想通貨とブロックチェーンの世界への第一歩を踏み出していることも明らかになっている。実際、NFTプロジェクトに目を向けているのはナイキだけでなく、競合他社のアディダスやUbisoft、Facebook、Time Magazine、Visaなど、世界のトップ企業がNFT業界への参加を明らかにしている。

ナイキ、靴をトークン化する特許取得 =イーサリアムブロックチェーン

2019.12.11