Coinbaseユーザーがビットコイン購入の10分後に1,160万ドルを失う

Coinbaseユーザーが1,160ドル相当の仮想通貨を失う

ある1人のCoinbaseユーザーがフィッシング詐欺の被害者になり、数分のうちに1,160万ドル(約13億円)相当のビットコイン(Bitcon/BTC)を失ったことが明らかになった。

ビジネス系ニュース専門サイトによると、CoinbaseユーザーのG.R.氏は、200BTCを購入した後、アカウントがロックされたという通知を受け取り、解除するためにはCoinbaseのカスタマーサービスに連絡するように促されたと報じている。しかし、添付されていた電話番号は詐欺師のものであり、G.R.氏のアカウント情報を手に入れた詐欺師は、G.R.氏のアカウントの1日の取引制限を引き上げ、被害者アカウントの特定通知とアラート設定を非アクティブ化した後、ビットコインとステラ合計約1,160万ドルを自身のウォレットに送金したとのこと。

詐欺師は盗みだした資金を複数の口座に分散移動させていることが確認されており、10.2BTC(約7,300万円)がHuobiGlobalのアカウントに送金されているとのこと。HuobiGlobalは、盗まれたビットコインを回収するために捜査官によって没収通知が提出されており、10月にドリーM.ジー裁判官が承認したことで資金の凍結が完了した。

一方で、盗まれたそのほかの資金については、未だに回収できておらず、TradingView.comのBTCUSD捜査官は事件解決に向けて取り組んでいるとのことだ。

CoinbaseとHuobiGlobalは調査内容について沈黙

CoinbaseとHuobiGlobalは、今回の事件とその後の調査内容について具体的なコメントを拒否しており、事件の詳細な進展や対策などは明らかにされていない。

それでも、仮想通貨取引所は、アカウントが危険にさらされるリスクを軽減するため、さまざまな対策を講じてきたが、最終的には、詐欺師が自分のアカウントにアクセスするのを防ぐために、対策を講じるのはユーザーの責任であることを理解しておく必要がある。

実際、Coinbaseのような人気があり安全な仮想通貨取引プラットフォームでさえ、加入者ベースの損失に対して保険がなされていないのが仮想通貨取引所の現状だ。G.R.氏は失われた資金のすべてを取り戻すことができないかもしれないが、彼のケースは他のユーザーへの警告として機能するとともに、仮想通貨取引所に新たなセキュリティの必要性を認識させることにつながるとみられている。