仮想通貨取引所Bilaxyでハッキング被害が発生:ユーザーは預金しないように促す

仮想通貨取引所Bilaxyがハッキング被害

セーシェルを拠点とする仮想通貨取引所Bilaxy(ビラクシー)で、8月29日(日曜日)、ウォレットの一部がハッキング被害に遭った事を明らかにした。

8月30日(月曜日)12時の時点で同取引所は、公式サイトを一時的に停止させており、トップページにて、「一時的なシステムメンテナンス」と記載し、復旧に2時間かかる旨を記載し、詳細についてはTelegramに参加するよう、促している。

まだ盗まれた金額を確認していないが、いくつかの推定では、さまざまな仮想通貨を合わせて約4億5000万ドルになる可能性があるとのことだ。

日本語訳)
ホットウォレットは深刻なハッキングに見舞われ、約295のERC20トークンがハッキングされ、ハッカーによって次のアドレスに転送されました。
『0xA14d5DA3C6BF2D9304FE6D4BC6942395b4dE048b。』

30日に入り、Bilaxy側はTwitterを更新しており、約295のERC20トークンがハッキングされた事を報告。そのうえで、詳細についてTelegram上で公表していると述べている。Telegramでもすでに更新されており、現在、チームが問題の解決に取り組んでいると主張しているものの、具体的なアナウンスは公表されていない。ハッキングにリンクされているアドレスはすでにいくつか判明しており、Bilaxyに保存されているすべてのHOGEトークンがすでに排出され、別のウォレットに送信されている。

一元化された仮想通貨取引所は、豊富な流動性のためにハッカーの標的になりやすく、GeminiやBinanceなどの人気取引所の一部は保険に依存しているが、ハッキングのリスクを軽減する対策は未だ確立されていない。仮想通貨プラットフォームAllianceBlockの創設者であるアンバー・ゲダー(Amber Ghaddar)氏は次のように述べた。

監査とテストが必要です。仮想通貨を本当に大量に採用したいのであれば、市場の完全性を保護するために監視する必要のあるさまざまな基準が必要です。

というのも、仮想通貨に関してはグローバルなレポートフレームワークがないため、セキュリティ対策がゆるくなりがちであり、取引所は2要素認証(2FA)を使用してトランザクションを実行しているが、それだけでは不十分である。ハッカーはプロトコルの脆弱性を狙って攻撃を実行するが、特に、仮想通貨取引に使用されるホットウォレットはその標的であり、オンラインに接続されたホットウォレットは簡単にハッキングの餌食になってしまう。そのため、取引所のスマートコントラクトによるセキュリティ監査が必要であり、最近の報告によると、SEC(米国証券取引委員会)は、ブロックチェーン分析会社であるAnChain.AIと、DeFi業界を監視するために125,000ドル(約1,370万円)相当の取引に署名した。これにより、ハッキングが発生した場合、当局は、マネーロンダリング規制を施行するのと同じように、資金の移動を追跡でき、ハッカーが資金を法定紙幣に変換するのを防げるとのこと。