MoonPayが新プラットフォームを発表
仮想通貨決済システムを手掛けるMoonPay(ムーンペイ)が、ブランドと消費者のWeb3体験を簡素化する新プラットフォームを発表した事がわかった。
Web3ツールと呼ばれるこのプラットフォームは、ブランドがよりシンプルなWeb3体験の提供に役立つようになっており、同社は声明の中で次のように述べている。
MoonPayのWeb3ツールは現在、認証、身元確認、トークンゲーティング、チケット発行、インサイトなどの包括的な機能スイートを提供しており、ブランドがコミュニティを構築し、ロイヤルティを育み、新しい収益源を獲得できるようにしています。
Web3ツールは、アディダス(Adidas)、グッチ(Gucci)、プーマ(Puma)、マスターカード(Mastercard)といった世界的人気ブランドによってWeb3イニシアチブですでに使用されている。具体的な一例として、プーマではWeb3ツールを活用し、最新コレクションのデジタルツインを作成することで、消費者(顧客)が物理的なペアと引き換え可能なデジタルスニーカーを購入できるようになっている。
Web2とWeb3のギャップを埋める
MoonPayは、NFT(非代替性トークン)ソリューションethpassの買収に加え、これまで公表されていなかったPlex LabsとNiftyの買収を通じて獲得したテクノロジーを使用して Web3ツールを開発しており、MoonPayのイワン・ソト=ライト(Ivan Soto-Wright)CEO(最高経営責任者)は次のように述べている。
今日の断片化されたWeb3環境では、デジタル所有権の潜在能力を完全に実現することはできません。ブランドが自信を持って新しい商取引の機会を市場にもたらすには、安全性とシンプルさが必要です。
Web2とWeb3のギャップを埋めるために、同社はコンプライアンス、顧客確認、マネーロンダリング(資金洗浄)防止の実践、詐欺防止に関するサポートを企業に提供。顧客ロイヤルティとエンゲージメント市場は、2029年までに254億ドル(約4兆円)に達すると予想されており、CAGR(年平均成長率)は17.3%となっている。
MoonPayは2019年に設立され、デビットカードとクレジットカードを使用して法定通貨から仮想通貨への取引を橋渡しすることに重点を置いているユニコーンだ。2024年5月初めに同社は、仮想通貨取引所コインベース(Coinbase)によって設立されたPAC(政治活動委員会)を持つ擁護団体Stand With Cryptoに100万ドル(約1.57億円)を寄付している。