混乱が続くアフガニスタンで仮想通貨採用が急増:各支援団体は仮想通貨で寄付を募る

混乱が続くアフガニスタンで仮想通貨採用が急増

政情混乱が続くアフガニスタン市民は、混乱によって既存の法定通貨ではなく、仮想通貨を受け入れる人が急増している事がわかった。

米国のニュース専門放送局CNBCの報道によると、タリバン政権がアフガニスタンを占拠したことで、多くのアフガニスタン市民のサポートに仮想通貨が使われていると指摘。22歳のアフガニスタン人であるファーハン・ホタック(Farhan Hotak)氏は、現在の経済的不安定に対して、富の一部をヘッジするために仮想通貨を使用することに頼ったことを明らかにした。同氏は、アフガニスタンにはPayPalやVenmoなどの支払いプラットフォームがないことを指摘し、仮想通貨がこれらの代替手段になると主張している。さらにアフガニスタンは現金に大きく依存しており、同氏によると、例え仮想通貨ウォレットを利用したとしても、家族の日々のニーズに応えられないと指摘している。

ホタック氏は仮想通貨を利用することで、アフガニスタンから世界経済にアクセスし、インフレを回避できるため、仮想通貨を保持することは戦争で荒廃した国で有望な未来を確保すると信じている。実際、他のアフガニスタン人も同様に仮想通貨に関心を示しており、グーグルトレンドによると、ビットコイン(BTC / USD)と仮想通貨のウェブ検索はカブールの買収の直前にピークに達しているとのこと。

Chainalysisより画像引用

Chainalysis 2021 Global Crypto Adoption Index」でも、アフガニスタンがますます仮想通貨を認識していることを示しており、アフガニスタンは154カ国のうち20位を占めているほか、国のP2P取引量に焦点を当てるとアフガニスタンは7位まで上昇する。この数字はアジアの中で最も高い数字であり、アフガニスタンがウクライナを除くすべてのヨーロッパ諸国よりも高い関心を示していることも明らかになっている。

アフガニスタン人保護活動に仮想通貨での募金を呼びかけ

一方で、ニューヨークを拠点とする非営利団体である「Hearts & Homes for Refugees(ハーツ&ホームズ・フォー・レフュージーズ)」は母国から逃れようとするアフガニスタン人の保護に仮想通貨での寄付を呼びかけている。

現在ニュースなどでも連日報じられているが、少なくとも数千人規模でアフガニスタン人が母国から逃れようとしている可能性があり、難民や現地にいる人々を支援する多くの非営利団体(NPO)が、仮想通貨での寄付を受け入れている。