SushiSwapから次世代AMMのTridentが始動
分散型の仮想通貨取引所であるスシスワップ(SushiSwap)が7月20日(火曜日)フランス・パリで開催されていたEthCC(EthereumCommunityConference 4:イーサリアム・コミュニティ・カンフェレンス、※7月20日~7月24日開催)会議において、新たに開発されたAMM(Automated Market Maker:自動マーケットメーカー)Trident(トライデント)が発表された。
AMMとは、あらかじめプログラム設定された価格決定アルゴリズムに基づいて注文の約定が自動化された特定市場に流動性を提供するプロトコルを言い、分散型取引所の注文システムの要になっている。パリで開催されたEthCC会議で発表された、Tridentと名付けられたAMMは、SushiSwapの新しいベースレイヤーとして機能し、ユーザーが独自の流動性プール(さまざまな資産が預け入れられ、流動性を提供する契約)を構築できるようになっている。Tridentはすでに構築されており、その中でもHybridPoolは、ステーブルコインのような同様の資産の交換を可能にする他、ConstantProductPoolは、トークンの半分と別のセットで構成される基本的な「50/50」プールなどになっている。
声明の中で、SushiSwapのコア開発者であるジョセフ・デロング(Joseph Delong)氏は、新しいAMMは最大限にガス効率が高くなるように設計されており、流動性プロバイダーが都合の良いときにトレーダーに課せることを明らかにした。AMMは、新しいマッチメイキングソフトウェアTineとBentoBoxを介して実行され、これにより、預け入れた資金を、CompoundやYearn.financeなどの他の貸付プラットフォームに展開して、SushiSwapの取引量に依存しない利回りのソースを提供できるようになっており、デロング氏は次のように語っている。
たとえば、ユーザーが指値注文をしたり、プールに流動性を提供したりすると、スワップが発生していなくても、基礎となるトークンは追加の利回りを獲得できます。
一方、SushiSwap分散型取引所は、ベンチャーキャピタリストに割引トークンを販売することで6,000万ドル(約66億円)を調達する予定であり、18カ月の権利確定期間にロックアップされるように設定されているトークンに対して20%~30%の割引が提供される。これに対してはコミュニティから疑念の声も上がっており、開発者の7月15日の世論調査によると、投票者の62%は否定的な考えを示しているとのことだ。