PayPalが仮想通貨の購入制限を引き上げ
オンライン決済金融テクノロジー企業のPayPalは、仮想通貨の購入制限を1週間あたり10万ドル（約1,100万円）に引き上げることを発表したことが分かった。
プレスリリースによると、正式に登録された顧客は、他の月次または年次の制限なしに、週に最大10万ドルの仮想通貨を購入できるようになるとのこと。同社は今回の決定について次のように述べている。
お客様の絶え間なく変化するニーズに対応する取り組みの一環として、最近、米国内の対象となるPayPalのお客様の仮想通貨の購入制限を年間購入制限なしで週10万ドルに引き上げたことをお知らせします。これらの変更により、お客様はプラットフォームで仮想通貨を購入する際の選択肢と柔軟性を高めることができます。
PayPal による仮想通貨市場の引き上げ
PayPalは当初1週間あたり2万ドル（約220万円）という非常に制限された条件下でのみ、米国国民への仮想通貨の購入を許可していたが、仮想通貨ファンドを管理するための柔軟性だけでなく、幅広い選択肢を顧客に提供するという目的のため今回の制限緩和が行われた。
NEXTMONEYの特集記事「米国ユーザー、CoinbaseからPayPalで仮想通貨を購入できるように」で報じているように、PayPalは支払い手段として仮想通貨を受け入れると発表後、米国の消費者は、世界中の2,900万のオンラインマーチャントすべてでビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨を使用できるようになった。
これにより、第1四半期に60億3000万ドル（約6,640億円）の収益が発表された後、5月には、仮想通貨プラットフォームの受け入れが重要な役割を果たしたことで、前年比31%増の大幅な増収を記録している。また、金銭面では仮想通貨がPayPalの収益を促進したことが現れており、公式データによると2021年の第1四半期に、PayPalの収益は50%増加の2,850億ドル（約31兆3,900億円）に達しており、1,450万の新規アクティブアカウントが追加されている。
一方、PayPalのデジタル決済子会社であるVenmo（ベンモ）も、「PayPal、Venmoアプリ内で仮想通貨を保持と取引が可能に」で報じているように、2021年4月に仮想通過取引を開始。PayPalのCEOであるダン・シュルマン（Dan Schulman）CEO（最高経営責任者）は以前の声明で、PayPalは月間平均取引量で約2億ドル（約220億円）を予測していると述べていた。
現在までに、PayPalは世界中で3億9200万人以上のユーザーにサービスを提供しており、今回の購入制限の引き上げは仮想通貨全体の出来高に大きな影響を与えると予想されている。
