OCCがPaxosに信託会社憲章を予備的な条件付きで承認
OCC(Office of the Comptroller of the Currency=米国通貨監督庁)は4月23日(金曜日)に、Paxos (Paxos National Trust)に対し、無保険のナショナルトラスト銀行としてチャーターする申請に「予備的な条件付き承認」を与え他ことが明らかになった。
Paxosは現在、NYSDFS(ニューヨーク州金融サービス局)によって規制されているニューヨーク州公認の有限責任信託会社として運営されており、連邦と州の両ライセンスを維持する意向であることを公の声明で示している。また、今回のOCCの条件付き承認の下で、Paxosは無保険の国立銀行として運営され、その業務は信託会社および関連する活動に限定される。さらにOCCは、申請を承認するにあたり、以下の様ないくつかの議論に基づいて、提案されたビジネスモデルには、国の信託銀行が行う受託者活動の種類は含まれていないことや、新しいビジネスモデルと運用を評価する機会を与えるのに十分な情報を提供することなどを強調している。
・Paxosは、開業後3営業日以内に、OCCと運営契約を結ぶ必要があります。
・Paxosは、OCCとの運営契約の発効日から3営業日以内に、親会社と資本および流動性サポートおよび資本保証および流動性維持契約を締結する必要があります
一方で、国立銀行法に基づく信託憲章を承認する権限に依存するOCCの動きは、新しいフィンテック憲章を確立する圧力を緩和する可能性があり、一部の大手金融機関にとって規制上の障害を取り除こうとしている。Paxosは2012年に、デジタル資産の購入、販売、取引、および管理を目的とした金融テクノロジーを開発することにより、ブロックチェーン関連の投資を加速する目的で設立された企業だ。公開レポートによると、PayPal、Ken Moelis、Mithril Capital Managementなどの投資家から約2億3500万ドル(約256億円)を調達し、2021年3月の時点で150人の従業員を抱えている企業だ。
記事参照:JDSUPRA