ドイツ銀行が仮想通貨の保管サービスを計画
ドイツ銀行は、資産クラスに投資するファンドをヘッジするためのハイタッチサービスを提供することを目指し、仮想通貨の保管を模索していることが分かった。
2020年12月の世界経済フォーラム関連の報告書によると、ドイツ銀行のデジタル資産保管プロトタイプは、機関投資家とそのデジタル資産のための完全に統合された保管プラットフォームを開発し、より広範な仮想通貨エコシステムへのシームレスな接続を提供することを目的としている。
2020年12月に公表された23ページに渡る報告書には、ドイツ最大の銀行は、取引およびトークン発行プラットフォームを作成し、デジタル資産を既存銀行サービスとの橋渡し役を行うという。これらについては、一連のデジタル資産を単一の簡単な方法で管理することを計画していると述べてられているが、報告書が発表された当時はあまり注目されていない。
各国の大手銀行が続々と計画
大手銀行は現在、ほぼ毎日世界のどこかで仮想通貨の保管計画を発表していると言っても過言ではないスピードで進められており、世界最大のカストディアン銀行であるバンクオブニューヨークメロンが今週初めにこれに参加することが分かっている。
米国の銀行では、通貨監督庁からの昨年の通訳書簡のおかげで、規制が明確になっているが、ドイツでは、企業は国の規制当局であるBaFINからの特別な仮想通貨保管ライセンスを入手するために待機している状況であり、次のように語っている。
保険グレードの保護を備えた機関グレードのホット/コールドストレージソリューションを提供することにより、クライアントの資産の安全性とアクセス可能性を確保することを目指している。課税、評価サービス、資金管理、貸付、ステーキング、投票などの付加価値サービスを提供し、サードパーティプロバイダーのオンボーディングを可能にするオープンバンキングプラットフォームを提供する。
なお、現段階で特定仮想通貨やトークンについては言及されていない。
デジタル資産保管プラットフォームは段階的に立ち上げられ、最終的には、プライムブローカー※ヘッジファンドのコンシェルジュのように機能する、発行者、取引所とのパートナーシップを介し、デジタル資産を売買する機能をクライアントに提供する。同銀行は概念実証を完了し、2021年に最小限の実行可能な製品を目指していると記載されており、すべてのセクターにわたる消費者の需要を調査しているという。