グレースケール、30日間で36.5万ETHを追加購入

グレースケール、30日間で36.5万ETHを追加購入

米国の大手デジタル資産運用を手掛けるグレイスケール・インベストメンツ(Grayscale Investments/以下:グレイスケール)社は、機関投資家のビットコインへの関心が高まる中、過去30日間で約365,000以上のイーサリアム(ETH)を購入していることが分かった。また、同期間中にビットコイン(BTC)は54,000以上、追加購入している。

Bybt.comより画像引用

仮想通貨分析企業Bybt.comの最新データによると、グレイスケール は現在、294万以上のイーサリアムと56.1万以上のビットコインを含む120億ドル相当の仮想通貨を運用しており、グレイスケールの保有総額は現時点で約17.4億ドルに相当する。

ビットコインは2020年の急激な上昇によって、その評価額は計170億ドルを超え、最大の仮想通貨として位置付けられているが、イーサリアムはグレイスケールの仮想通貨ポートフォリオにイーサリアムが大量に追加され始めている。グレイスケール のマネージンディレクターであるMichael Sonnenshein氏はブルームバーグのインタビューに対して、イーサリアムへの関心の高まりを次のように説明している。

2020年に向けて、イーサリアムファーストの投資家、場合によってはイーサリアムオンリーの投資家が新たに増えてきています。資産クラスとしてのETHの周りには、確信が高まっている。この資産クラスの発展は、それ自体を確固たるものにし続けている。

今回の一連のイーサリアムの追加購入は、機関投資家の投資する選択肢が、ビットコインの時価総額に次ぐイーサリアムを検討することを示している。これまでイーサリアムは、仮想通貨市場およびそのコミュニティからテクノロジーに特化したプロジェクトとして考えられてきたが、イーサリアム2.0のビーコンチェーンの起動によって、多くの機関投資家が、イーサリアムの関心はもちろん、ステーキングに参加している。

ETH価格は、2020年にビットコイン価格を上回る価格パフォーマンスを見せており、技術面での活用以外に投資としての価値を見出す機関投資家が増加傾向にあるようだ。しかしイーサリアムコミュニティにはいくつかの課題点が残されているのも事実であり、イーサリアムの共同創設者であるVitalik Buterin氏は、ETHウォレットを含む仮想通貨ウォレットのセキュリティについて「大量採用の準備が整っていない」と指摘している。