11月の仮想通貨取引所における取引ボリュームが急増=前月比134%
11月の仮想通貨取引所全体の取引量は、前月と比較して134%増加していることが、The Block Researchが収集したデータによって明らかになった。
最新データによると、11月の仮想通貨取引高の合計は前月の1235.8億ドルに対し、2892.5億ドルに増加しており、これは2018年1月以来3番目に多い取引量である。ちなみに2017年12月の仮想通貨バブル時のデータによると、取引量は3070億ドルを記録しており、これに逼迫する勢いとなっていることが見て取れる。
The Block Crypto Dataより画像引用
というのも、11月は仮想通貨の価格が大きく上昇した月でもあり、ビットコインは11月18日時点で、2017年12月以来初めて1万8000ドルを超えるなど、これまでにない高騰を見せている。このように11月にビットコイン価格が急上昇した理由については、新型コロナウイルス感染拡大が世界経済に大きな打撃を与えたことによる安全資産に対するニーズの増加や、大手投資ファンドなどが次々に仮想通貨への投資を進めていることなどが考えられる。
また、市場シェアについてはバイナンスが全取引量の60.9%を占めるなど最大の市場シェアを誇っており、コインベース(10.4%)、クラーケン(5.7%)がこれに続く形になっている。しかし、その一方で、ビットコイン価格とハッシュレートには負の相関関係があるため、ビットコインマイナーにとっては厳しい状況となっており、電力支払いなどのコスト面で大きな問題となっている。
実際に中国の仮想通貨ライターであるコリン・ウー(Colin Wu)氏が行った最新調査では、マイナーの74%が運営費を賄うために保有するビットコインを売却することに苦戦している。
現在、ビットコインの価格は大台の2万ドルを前にボラティリティが一層激しい相場となっており、19,900ドルから18,100ドルまで1,800ドル幅の急落などが最近、確認されている。これは、目標ラインに達した”クジラ”の撤退行動がこの急落の原因だと指摘されているが、それでもなお買い圧力はそれを上回っていると見られる。
ビットコイン強気目線の個人投資家による高い関心が続いていることは確かであり、12月に最高値の2万ドルを超えることができれば、さらなる取引量の増加につながるだろう。
参照記事:The Block