バイデン氏、イエレンFRB前議長を財務長官に指名

バイデン氏、イエレンFRB前議長を財務長官に指名

大統領選の民主党候補者であるジョー・バイデン氏は、元連邦準備理事会(FRB)のジャネット・イエレン氏を次期米国財務省長官に指名した。イエレン氏は雇用状況の分析を専門とする経済学者であり、今回、部門を率いる初めての女性として任期を務めることになる。

イエレン氏FRB時代、失業率の改善を重視して金融緩和を継続する穏健な政策で知られており、今回の指名についてツイッター上で「国を再建するためにはアメリカンドリームを取り戻さなければならない。すべての人が再び夢を持ち、ひとりひとりが自分の可能性を高めることができる社会を構築できるように取り組んでいく」とツイートした。

実際に、米国では新型コロナウィルスの影響により失業者が今も1100万人を超えており、感染防止策を徹底しながら雇用を回復するという難しい課題に取り組むことになるだろう。また、トランプ政権のスティーブ・ムニューシン財務長官はデジタルドルの必要性について認識していないと回答しており、イエレン氏にはこの分野でも期待が集まっている。

しかし、イエレン氏は中央銀行のデジタル通貨について明確なコメントを出しておらず、 2017年の記者会見で、イエレン氏はデジタル通貨の創設に関する連邦準備制度の姿勢について、この段階で連邦準備制度が真剣に検討していることではないと述べている。

ビットコイン懐疑論者、バイデン政権の財務長官に選出予定

2020.11.25

イエレン氏は、2018年10月のフィンテックカンファレンスで、私は仮想通貨のファンではないと仮想通貨について懐疑的な見方を示していることも明らかになっている。その理由としてイエレン氏は「仮想通貨が数百種類存在していることは理解しており、より魅力的なものが今後登場するかもしれない。しかし、ビットコインによって実際に行われる取引は非常に少なく、その多くが違法で、反社会的なものだ」と述べている。

実際にイエレン氏がビットコイン及び仮想通貨に対してどのような政策をとるのか、米国内から大きな注目が集まっている。