仮想通貨ビットコインがペイパル、ネットフリックス時価総額を上回る
ビットコインの時価総額は、最近のBTC価格の急激な上昇によって、主要な大手上場企業の時価総額を上回っている。現時点のビットコイン時価総額は、ここ数日の急上昇の後、2,800億ドル(約29.5兆円)に達しており、この時価総額は米国の大企業PayPalや、Adobe、Netfilexを上回っている。
ビットコインの時価総額は、1BTCあたり約1万ドル前後を記録していた昨年9月時点で、1,800億ドルに達していた。また過去2ヶ月の一連の上昇によって、今年9月の時価総額1,900億ドルから2,800億ドルまで急激な成長を遂げている。
米国の上場企業の時価総額と、ビットコイン時価総額を比較すると、ビットコインは全体の18位に位置している。以下の画像を見て分かるように、ビットコイン時価総額は現在、Verizon(2,422億ドル)、PayPal(2,375億ドル)、Adobe(2,373億ドル)、Salesforce(2,367億ドル)、Disney(2,303億ドル)、Netflix(2,274億ドル)、Coca-Cola(2,127億ドル)、Bank of America(2,103億ドル)などの主要な上場企業を追い抜いている。
Dogs of the Dowより画像引用
しかし現時点の価格におけるビットコインの時価総額は依然として、大手決済企業MasterCard(3,127億ドル)、JPMorgan Chase(3,138億ドル)、Visa(4,223億ドル)よりも時価総額が低く、これら3つの大手企業の時価総額を上回るには、ビットコイン価格は23,000ドルに達する必要があり、時価総額トップのAppleを追い抜くには、ビットコイン価格は12万ドルまで上昇する必要があるとCoinTelegraphは報じている。
一連のビットコイン価格の上昇に伴う時価総額の成長は、米国大統領選挙と関連している。実際にトランプ前大統領が今月4日、選挙での不正疑惑に関する発言を行った際、ビットコイン価格は株式市場と同様に急落。発言時、ビットコイン価格は13,580ドルで取引され、同日に3.3%の下落率を記録している。
また米国大統領選挙によるバイデン氏の勝利報道によって、ビットコイン価格は15,504ドルから2.36%安の15,138ドルまで下落。またイーサリアムも同様に、460.44ドルから3.62%安の444.35ドルまで下落している。これは、ビットコインの本質的な価値として知られる安全資産としての役割が、世界の政治と金融に関連していることが起因しているためだ。
ビットコイン上昇率がゴールドを追い抜く
安全資産としての価値としては、従来の安全資産である金(GOID)よりもビットコインへの信頼が最近では高いことが分かっている。ブルームバーグが、ギャラクシー・デジタル・キャピタルマネージメントと連携して設立した仮想通貨インデックス「Bloomberg Galaxy Crypto Index」によると、ビットコインを含む仮想通貨は、2020年に約120%上昇し、それに対してゴールドは30%近く上昇と、ビットコイン上昇率がゴールドを上回っていることが判明した。
多くの分析プロバイダーやアナリストは、今後のビットコイン価格および時価総額の上昇に対して肯定的な意見を示している。今年6月に発表されたBloomberg Crypto Outlookによると、ビットコイン価格は2020年までに2万ドルに近づく可能性が非常に高いと述べている。このレポートでは、中央銀行の緩和と、新型コロナウイルスによるパンデミックが、株式市場や原油とベンチマークした場合、ビットコインの成長を加速させると示唆している。