クリプトキャピタルCEOが逮捕|テザー裁判への影響も
ポーランド当局は、仮想通貨決済処理会社Crypto Capital(クリプトキャピタル)のCEOであるIvan Manuel Molina Lee(イヴァン・マヌエル・モリナ・リー)氏をマネーロンダリングの容疑で逮捕した。同氏は、コロンビアの麻薬カルテルの仮想通貨をマネーロンダリングした疑いが持たれており、ギリシャで拘束された後、ポーランドへ移送されたようだ。
また、既にポーランド当局は、ギリシャの銀行に預けられていた15億ポーランドズロチを押収している。そして、今回の逮捕には、昨今問題となっている仮想通貨取引所Bitfinex(ビットフィネックス)との関係性が少し浮き彫りとなった。
Crypto Capital CEOの逮捕がテザー裁判に影響する?
Crypto Capitalは仮想通貨の決済および、それらの決済処理を行う企業として、Bitfinexの大量の資金を保有していた。しかし、そこから事態は急変。Bitfinexは、Crypto Capitalで発生した8億8000万ドルもの損失を補填することを目的に、7億ドルのテザー(USDT)を不正に利用したとしてニューヨーク司法長官(NYAG)から、裁判で指摘されたのだ。
これに対してBitfinexは、提携および利用していたCrypto Capitalのポーランドやポルトガル、イギリス、アメリカの銀行口座が政府機関によって差し押さえられていると主張。全面的に不正利用を否定している状況だ。さらに、これらのを理由として2018年12月以降、Crypto Capitalからの8億8,000万ドルの資金にアクセスできないと主張している。
今回のCrypto Capital CEOの逮捕によって、Bitfinexが主張する「政府機関によって差し押さえられている」という内容が一転するかもしれない。テザー裁判を含め、今後の動向には注目が集まる。