敗訴したクレイグ・ライト氏、50万BTCの「支払い延期」を要求

敗訴したクレイグ・ライト氏、50万BTCの「支払い延期」を要求

自身をビットコインの生みの親であるナカモトサトシと主張するクレイグ・ライト氏は17日、マイニング活動によってえたビットコイン(BTC)の所有権を争い、敗訴した裁判について、50万BTCの支払いを延期するように求めていることが、裁判所に提出された文書によって明らかになった。

クレイグ・ライト氏が裁判所へ提出し文書では、50万BTCの支払いを「30日延期」することを要求しており、その理由として「和解に向けて話し合いを続ける」ことが目的のようだ。この交渉についてクレイグ氏は、「交渉は順調に進んでいる。」と主張しているものの、どのような進展なのかは明らかになっていない。

和解を求める理由

裁判のきっかけとなったのは2018年、2009年~2011年の間にデイブ・クレイマン氏と共同でマイニング活動した報酬(110万BTC/約110億ドル)を、クレイグ氏ひとりが独占して着服していると言う内容の裁判が行われた。

そして先月26日、裁判の判決についてフロリダ州の裁判所は、クレイグ氏に対して、かつてのパートナーであるクレイマン氏側が、50%の権利を保有することを認め、裁判はクレイグ氏が敗訴する形で決着を迎えていた。

しかしその後、仮想通貨メディアModern Consensusのインタビューにて、「裁判の結果が、ビットコインにとっていいことではありません。」と回答し、一連の裁判の判決に納得がいっていないことをあらわにしたのだ。

大量のBTCが売り圧になる

その理由として、かつてのパートナーであるクレイマン氏側に保有額の50%のビットコインを支払うことについて「大量のビットコインが、売り圧になる可能性がある」と主張しているのだ。現時点でクレイグ氏が保有する110万BTCは、デイブ・クレイマン氏が2013年に亡くなっているため、親族であるイラ・クレイマン氏が、相続するとこになっている。

クレイグ氏は、イラ・クレイマン氏が50%のビットコインを保有することは、フロリダ州では遺産税が「40%」も発生するため、クレイマン氏が総資産の50%のBTCを受け取った場合、20億ドルを支払う必要があり、その費用の捻出のため、もしクレイマン氏が20億ドルという大量の現金を保有していない場合は、20億ドル相当のBTCが売却されると懸念している。

前回の裁判が集結してもなお、クレイグ氏は支払いに関して不安材料であることを主張しているが、実際にどおような理由であるかはわからない。単に、ビットコインを保有していない可能性もあり、今後の話し合いでどのように結界なるか注目である。

クレイグ・ライトが負け惜しみ!?|「大量のビットコインが、売り圧になる可能性がある」

2019.08.28