米Paxos、金本位の仮想通貨を発行
米ドル連動型のステーブルコインを発行するPaxos(パクソス)が、金本位のステーブルコインを発行する。金の投資家を仮想通貨に引き込む狙いとみられる。
パクソスは5日、金オンスと1対1で連動するデジタル通貨「PAXゴールド(PAXG)」を発行すると発表。ニューヨーク州金融当局(NYDFS)から認可を受けており、パクソスの仮想通貨取引所「イットビット(itBit)」で、ドル建てで購入できるようにする。規制された初のデジタル版ゴールド商品になるという。
パクソスでは、様々な商品や世界中の金融資産をトークン化するという目的を持っており、金のトークン化もその目標を達成するためのプロセスとみられる。なお、PAXGの発行に関しては、仮想通貨貸付サービスの有名企業らもこのプロジェクトに賛同しているという。
市場規模が9兆ドル(960兆円)と言われる金。パクソスのチャールズ・カスカリラCEOは、PAXGは物理的に動かしづらい金の問題を解決すると期待している。
カスカリラ氏は、PAXGの発行に至った金のトレード特性について、以下のように述べている。
「デジタル化とグローバル化が進む金融システムでは、金の現物を保有することは効率が悪い。時代遅れの投資だ。金のトレードは簡単ではないし、分けられないし、動かしづらいし、他の投資商品に対してレバレッジできない」
パクソスは今後、ドル建て以外の他の取引ペアでも上場を検討しているという。