バイナンスで発生したダスティング攻撃の影響、約30万アドレスに上る。ロシア企業が関係か?
仮想通貨取引所バイナンスで発生した時価総額4位ライトコイン(LTC)保有者を対象にしたダスティング攻撃で被害を受けたアドレスが、29万4582個に達したことが明らかになった。ブロックチェーン関連データ分析企業グラスノードが15日明らかにした。
仮想通貨メディアCointelegraphによると、グラスノードのツイッターを引用し、「先日(9日)、バイナンスが時価総額5位(当時)のライトコイン、50個のウォレットを対象に『ダスティング攻撃』が発生したと述べたが、実際に被害を受けたのは29万4582アドレスである」と報じた。(https://twitter.com/glassnode/status/1162024332740235264?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1162024332740235264&ref_url=https%3A%2F%2Fblockinpress.com%2Farchives%2F21267)
「ダスティング攻撃」は、ハッカーがウォレット保有者がウォレット保有者が気付かないほどの少ない仮想通貨を多数のウォレットに無作為に送り、ウォレットの所有者を突き止めようとする犯罪手法。ウォレット保有者の個人情報が特定されるため、フィッシング攻撃やサイバー犯罪の原因となると言われている。
バイナンスにおけるダスティング攻撃は8月9日に発生。バイナンスの公式ツイッターアカウントは、50個のウォレットアドレスに送付された「0.00000546LTC」を攻撃の一部として明かし、そのトランザクション(取引履歴)を指摘していた。
すなわち、ダスティング攻撃の影響を受けたウォレットは想定以上に膨大だったことを示しており、ライトコインのネットワーク全体への脅威になりうる事件だったことを示唆している。現時点では、攻撃実行者がなぜダスティング攻撃を行ったのかは明らかになっていないが、ロシアのマイニングプールとされる攻撃実行者の本拠とアドレスは特定されているだけに、早期の原因究明が急がれる。