取引所Kraken(クラーケン)、QuadrigaCXの仮想通貨紛失事件に対して「10万ドル」の報酬提供を発表
米国の大手仮想通貨取引所Kraken(クラーケン)は28日、現在行方不明となっているカナダの仮想通貨取引所QuadrigaCXの仮想通貨を発見し、多くのユーザーおよび顧客に資金を返還を手助けするため、これらの発見に関する情報および人物に対して10万ドルの報酬(法定通貨または仮想通貨)を提供すると発表した。
今回、取引所クラーケンが報酬の提供に関して協力を行う理由は、次のような理由からだという。
「2014年以来、当社はMt.Gox(マウントゴックス)の受託者および調査官に多大な資金を投入し、暗号に関する専門知識を貸し出し、できるだけ多くの顧客資金をできるだけ早く返済することを支援してきました。このような出来事は業界全体に影響を及ぼします。そのため、私たちが手助けをすることができるのであれば私たちは参加したいのです。」
カナダの仮想通貨取引所QuadrigaCXの仮想通貨紛失事件
2013年11月に設立された、カナダ最大の仮想通貨取引所QuadrigaCXは今年1月28日、同プラットフォームへのアクセスができなくなった。そして2019年1月31日、仮想通貨取引所QuadrigaCXは、公式サイトにて「QuadrigaCXのCEOからメッセージ」と題した文書が公開、債権者保護に関する申請をカナダ・ノバスコシア州最高裁判所に提出した。
その内容とは、取引所QuadrigaCXが保有していた顧客資金(BTC・ETH・LTCなどの仮想通貨)の合計約1億9000万ドルに対して、QuadrigaCXユーザーがアクセスできなくなったというものだ。
そしてその7ヶ月後、同取引所のCEOであるGerald Cotten氏が突然、亡くなったことが明らかとなった。そのため、その後の事業計画はなく、さらにはGerald Cotten氏が顧客資金や取引所QuadrigaCXの資金をコールドウォレットで保管していたため、Cotten氏本人しか資金がどこに保管され、どれぐらいの金額が保管されているかわからない状況になってしまったのだ。
しかし、この資金紛失事件では、QuadrigaCXが最高裁判所に提出した宣誓供述書の詳細や、マルチシグを使用した資金管理を行なっていないなどの数々の不明点が存在しており、それらの情報に対してもクラーケンは呼びかけをしている。
この情報に関してクラーケンは「あなたのヒントやリードを提出するためにここに行ってください。 あなたの助けを借りて、Krakenはこの事件を解決する際に法執行機関を支援することを約束します。」と発言している。