アメリカ合衆国ジョージア州アトランタに本部を置き、 エネルギー、排出権、農産物、株価指数などを電子取引を行っているインターコンチネンタル取引所の傘下である新規仮想通貨取引所Bakkt(バックト)が、先物取引業者ではあるローゼンタール・コリンズ・グループ(RCG)の一部資産を買収したと発表した。
この買収によって、リスク管理、顧客確認などを強化する狙いがある。
ローゼンタール・コリンズ・グループ(RCG)は、1923年創業のシカゴに本拠を置く先物ブローカーで、紹介ブローカー(IB)、機関、プロのトレーダー、そして個人投資家へのサービス提供を専門とした、最大の独立系先物取引業者(FCM)の会社であり、世界中に拠点がある。
Bakktのケリー・ローフラーCEOは、買収の狙いについて、次のように述べている。
「我々のミッション達成のためには、技術への巨額投資が求められる。また、デジタル資産向けに最も信頼あるフィンテックのエコシステムを構築する上で、金融市場の専門知識も必要だ」
このように述べられており、KYCやアンチマネーロンダリングなどへの強化が期待されている。また、先物取引業者として実績のあるローゼンタール・コリンズ・グループを買収したことにより、先物取引に対して、今後のさまざまな変化にも柔軟に対応できると期待されている。
Bakktの先物取引開始
しかし、Bakktは、米CFTC(米商品先物取引委員会)が通常通り運営していないため、Bakktの先物取引開始も遅れるのではないかと言われている。昨年12月22日より始まったワシントン(CNN) 米政府機関の一部閉鎖によって、米CFTCにも影響が出ており、閉鎖が終了するまでは発表は控える。また同様にSEC(米国証券取引委員会)が審議しているビットコインETFの最終期限は2月27日となっていますが、こちらも米政府機関が閉鎖している限りは発表できないこととなっているため、最終期限の延長も予想されているのだ。
今年の仮想通貨市場上半期の目玉でもある取引所Bakktの行方は米政府機関にも左右される。しかし、取引所大手のインターコンチネンタルが出資しているということもあり、また、今回の先物取引業者ではあるローゼンタール・コリンズ・グループ(RCG)の買収の件あり、米国最大の取引所になる可能性は十分に考えられる。
よって、延期はあるとしても最終的に市場としては良い方向に向かうことが期待される。