日本人の海外ICO参加に規制!金融庁が発表・Coincheckの記者会見まとめ
仮想通貨交換の登録をしていない海外のICOについては、日本国内に居住する日本人がこのICOに参加する事を禁止することを金融庁が発表しました。
ICOとは株でいうIPOと同じようなもので仮想通貨を上場前に市場発表価格よりも安く買えるシステムです。
現在、ICOは主に海外で行われているのが一般的で、国内でのICO事例はそこまでありません。そのため、投資家の多くは海外の取引所を利用してICO銘柄に投資してきました。しかし、そんな海外ICO投資が、金融庁によって禁止されようとしています。
規制は、中国をはじめ韓国、ロシア、オーストラリア、アメリカ、カナダ、ドイツ、EU(欧州連合)、マレーシア、台湾、シンガポール、イギリスなど各国の様々な規制によりICOのルールが定められています。
規制を強く取り締まり仮想通貨の取引ができない国もあれば、規制はあるものの仮想通貨を自由に取引している国もあります。ロシアに関してはICOを含む仮想通貨の規制を緩和し、国が中心となって事業を展開させていく予定だそうです。
今後の国内市場のの活性化や顧客保護を目的として、今回このような方針発表があったようです。規制の内容や情報がこれからの取引に関わる重要ものになりそうです。
Coincheckの記者会見まとめ
2018.1/29にCoincheckのNEMハッキングに対し、金融庁は業務改善命令を出しており、原因や管理体制の強化などを2月13日までに報告・提出するように求めていました。これを受けSNS上では、業務改善命令のみだと思い賛否が分かれていました。その後、Coincheck側の説明に不明な点も多かったため、期限を待たずに立ち入り検査に踏み切る異例の措置をとっていました。
そして今回、Coincheckの今後の対応と、注目されるNEMの補償についての発表がAmebaTVにて会見が行われました。その内容をまとめましたのでご覧ください。
・16時記者会見開始、金融庁から2回目の業務改善命令を受けたことと、被害NEMの補償時期が決定したことを冒頭に報告。
・NEM流出事件は、外部の人間によるマルウェアを用いたものであることが判明。
・セキュリティ面について、ネットワークの強化や監視体制の整備など、対策の発表。
・NEMの補償、サービス開始に関しては来週中にCoincheckのHP上で発表する予定。
・NEMの補償は日本円で、Coincheckのアカウントに付与されます。
・マルウェアはフィッシングメールのような形で送信されていた。
・経営陣の退陣については検討を行っているし、正式な発表はしていない。
・顧客の資産は別に管理しており、出金再開後、600億円ほど出金対応をしている。
・サービスは継続していく予定。
・事件発生の背景には人員不足などがあり、今後は採用活動などを行い体制を充実させていく。
・NEMの補償換金レートは「1NEM=88.549円」。
・Coincheck内のサービスは取引停止前のサービス内容と変更なく再開する予定。
・NEMの補償対象者にマネーロンダリングを行っているユーザーはいないと確認済み。
・社内ではコールドウォレット化の開発をこれから行っていく。
・マルウェアはCoincheck社から提供された社内の端末に侵入していた。
・事件発生当時発見が遅れたのは、それに気が付くシステムがなかったため。
・収益は、販売場のスプレッドがメインであると説明。
・NEMの補償金を日本円で返すことは、複数の法律事務所と相談をとり決定。市場に与える影響を考えて判断したと説明。
・NEM補償に関する税金問題は国税庁と確認中。
・Coincheckのサービス停止によるユーザーの損失に関しては利用規約上、責任は負わないと説明。
・マルウェアのメール送信者について特定はできているが、捜査の関係上明かせないとのこと。
これがCoincheck記者会見の大まかな流れです。
これを機に金融庁の監督・監視体制を確立することで、発展途上の仮想通貨業界における顧客保護に関する万全な仕組みが整備され、仮想通貨、及びブロックチェーン業界が、健全に繁栄されていくことが期待されます。
また、この発表が行われている時間から仮想通貨NEMの金額が上昇し9日時点で1NEM=32円から1NEM=36円になっています。今後もCoincheckの完全復活までNEMの価格や経営に多くの注目が集まるかと思います。