コインベース(Coinbase)、シンガポールで「Coinbase Business」を開始しグローバル展開

コインベースが新ビジネスプラットフォームでシンガポールに進出

米国の大手仮想通貨取引所コインベース(Coinbase)は、シンガポールで「Coinbase Business」を開始し、米国以外では初の海外展開となった。

日本語訳:
Coinbase Businessがシンガポールに正式に上陸しました!
アジアのデジタルハブであるこの地で、当社のオールインワン金融プラットフォームの初の国際展開を開始できることを大変嬉しく思います。

世界最大級の仮想通貨取引所の一つであるコインベースは、Coinbase Businessをシンガポールで開始し、米国以外への大きな一歩を踏み出した。同社は、スタートアップ企業や中小企業向けに構築された初の国際プラットフォームで、スタンダード・チャータード(Standard Chartered)銀行との提携により、シンガポールの企業向けにシンガポールドルおよびステーブルコインによるリアルタイムでの送金・決済サービスが利用可能になった。コインベースにとって今回の展開は、今年(2025年)初めに米国でサービスを開始して以来、初の国際展開となった。

6月に導入されたCoinbase Businessは、スタートアップ企業や中小企業向けに「オールインワンの仮想通貨運用プラットフォーム」として設計。シンガポールの企業が現地通貨=シンガポールドル(SGD)またはUSDC、シンガポールドルに連動されたステーブルコインXSGDなどのステーブルコインで即座に送金・受領できるようになる。

この仕組みにより、ローカルスタートアップは即座に送金と受取が可能になり、従来の金融システムの遅延要因となる高額な国際送金手数料やチャージバックを削減できる。また、決済機能だけにとどまらず、デジタル時代に事業を展開する企業のための包括的な金融ツールキットとなっている。企業はベンダー管理、給与計算や国境を越えた支払いの自動化、QuickBooksやXeroなどの会計プラットフォームとのAPI統合が可能で、企業は単一のダッシュボードから仮想通貨と法定通貨の取引を管理できる。

スタンダード・チャータード銀行との戦略的提携

今回のサービス開始は、スタンダード・チャータード銀行との戦略的提携によって支えられ、個人・法人ユーザーの両方がシンガポールドルをスムーズに送金できるようになる。

今提携により、シンガポールに拠点を置く企業は、仮想通貨取引やグローバル決済から、1%の取引手数料で利用できる決済リンク、報酬付きのUSDC資産運用まで、包括的なサービス群にアクセスできるようになる。

シンガポールの規制当局との関係強化

コインベースの事業拡大は、MAS(Monetary Authority of Singapore:シンガポール通貨庁)との長期的な関係に基づいている。

同社は2022年10月、マレーシア金融サービス局からMPI(主要決済機関)ライセンスを取得し、機関投資家と個人投資家の両方にデジタル決済トークンサービスを提供する権限を付与されている。

同社は最近、MASのBLOOM(Borderless=ボーダーレス、Liquid=流動性、Open=開放的、Online=オンライン、Multi-currency=複数通貨)イニシアチブに参加。これは、トークン化された銀行債務と規制対象ステーブルコインを推進し、クロスボーダー金融決済の改善に重点を置いたプロジェクトだ。

今提携の発表に際し、コインベースは次のように述べている。

MASとの今回の提携は、次世代の金融を支える、規制に準拠したインフラをどのように構築しているかを示すものです。

今回のサービス開始により、コインベースは仮想通貨が現実世界の商取引をどのように推進できるかについて新たなベンチマークを設定し、デジタル資産を投資手段から、企業の決済と成長のための中核インフラへと変革していく。

 

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