Bybitがカード会員向けUSDCキャッシュバックを開始
ドバイに本拠を置く大手仮想通貨取引所Bybit(バイビット)は、仮想通貨購入で最大10%のキャッシュバックを提供する新たなキャッシュバックオプションを開始した。
飽和状態が続く仮想通貨市場において、中央集権型取引所がユーザーロイヤルティ獲得に奔走する中、特に法定通貨と仮想通貨をシームレスに繋ぐ手段を求める消費者にとって、仮想通貨決済カードはここ数年で目新しいものから必需品へと進化を遂げている。取引量で世界第2位の仮想通貨取引所であるBybitは、新たなインセンティブとして、USDコイン(USD Coin/USDC)カード利用者向けのUSDCキャッシュバック特典を導入。これは、日々の支出と仮想通貨のメリットを融合させようとする明確な試みであり、利用者にとって取引の価値を高めるものである。
この新たなオプションは、既にテザー(Tether/USDT)、ビットコイン(Bitcoin/BTC)、アバランチ(Avalanche/AVAX)を含む同取引所の既存キャッシュバックオプションをさらに拡充するものとなっている。USDCの追加により、世界中で170万人を超える同取引所のカード会員は、日々の購入で好みの仮想通貨報酬を選択できるようになった。
キャッシュバック得点獲得資格
公式発表によると、Bybitカード会員は、仮想通貨のご利用額とVIPレベルに応じて、毎月2%から10%、最大150ドル(約21,500円)のキャッシュバックを獲得できる。
対象となる支出には、他の電子ウォレット、プリペイドウォレット、またはあらゆる種類の保有口座への出金は含まれない。承認されると、ユーザーはApple PayとGoogle Payで利用できるバーチャルカードを即座に受け取る。また、マスターカード(Mastercard)ネットワークを通じて世界中の店舗での決済やATMからの出金に使用できる物理カードをリクエストすることも可能だ。
仮想通貨ユーザーのための安定性と柔軟性
USDCキャッシュバックオプションは、デジタル資産の利用において安定したリターンを重視するユーザーを特にターゲットとしている。
同取引所の決済事業責任者であるジョアン・ハン(Joan Han)氏は今回の発表に際して次のように述べている。
USDCキャッシュバックオプションの導入は、予測不可能な市場において安定したリターンを求めるカード保有者のニーズに応えるものです。
なお、キャッシュバックシステムはポイントシステムを通じて運営されており、対象となる取引で獲得できるポイントは、選択した仮想通貨のキャッシュバックと交換できる。具体的には…、最下位のVIPレベルのユーザーは、取引ごとに10ポイントを獲得でき、月間上限は5,000ポイントで、2%のキャッシュバック率に相当。VIPレベルが上がるにつれて、追加の特典が受けられる仕組みだ。
この取り組みは、仮想通貨より実用的で、日常の金融利用に利用しやすくするための、バイビットによる幅広い取り組みの一環である。同取引所によるUSDCキャッシュバックプロジェクトは、ユーザーインセンティブが開発と維持に不可欠な、発展途上のデジタル金融の世界を強調している。
ステーブルコインによる報酬、現実世界での使いやすさ、スムーズな支出への重点により、同取引所は仮想通貨ユーザーの日常の金融習慣における存在感を高めている。ステーブルコインベースのキャッシュバックが仮想通貨カード業界の標準となるのか、それとも他の取引所が提供内容の均衡化を目指す中で、Bybitが新たな基準を設定しただけなのか、今後の動向に注目が集まる。