フィデリティ、イーサリアム上でトークン化された米ドルマネーマーケットファンドを申請

フィデリティが米ドルマネーマーケットファンドを申請

投資信託の販売・運用を手掛けるフィデリティ・インベストメンツ(Fidelity Investments)は、ブロックチェーンベースのマネーマーケットファンドの書類を提出した。

フィデリティは、透明性と追跡性を高めるため、2025年5月30日にイーサリアム(Ethereum)上でフィデリティ財務デジタルファンドのトークン化バージョンを立ち上げる予定だ。同社は、イーサリアムベースの「オンチェーン」シェアクラスを米ドルマネーマーケットファンド向けに立ち上げ、ブロックチェーントークン化分野でブラックロック(BlackRock)やフランクリン・テンプルトン(Franklin Templeton)などの仲間入りを果たす。

フィデリティが3月21日(金曜日)、SEC(米国証券取引委員会)に提出した書類によると、マネーマーケットファンドのトークン化されたバージョンの登録を求めている。フィデリティ・トレジャリー・デジタル・ファンドと名付けられた同社は、同ファンドのオンチェーン株式クラスの登録を検討。この「オンチェーン」シェアクラスは、ほぼ完全に米国財務省証券で構成されている8,000万ドル(約120億円)のファンドであるFYHXX(フィデリティ財務デジタルファンド)の取引を追跡するのに役立つという。

イーサリアムブロックチェーンは二次記録に使用される

トークン化されたファンドは暗号通貨には投資せず、99.5%が米国財務省証券と現金に投資される。現在、ファンドの資産の80%は米国財務省証券であり、満期時に利息が支払われる。

イーサリアムブロックチェーンは二次記録に使用され、帳簿記入形式を補強するが、ファンドの投資家は、オンチェーンクラスの株式を保有するためにトップブロックチェーンウォレットを所有する必要がある。オンチェーンクラスの株式の二次取引市場については明示的に言及されていないものの、同社はブロックチェーン上で株式のP2P(ピアツーピア)取引が行われる可能性を示唆しており、SECの提出書類には次のように記載されている。

ファンドは現在、オンチェーンクラスの株式を二次市場で取引できるようにする契約を結んでいないが、将来的にはそのような契約を結ぶ可能性がある。

なお、フィデリティは、米国財務省証券は直接トークン化されないと述べている。

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