Mt.Goxウォレットが10億ドル相当のビットコインを移動
10年前に破綻した仮想通貨取引所Mt.Gox(マウントゴックス)が再び動き出し、今回は10億ドル(約1,476.5億円)相当のビットコイン(Bitcoin/BTC)を移動している事がわかった。
Mt.Goxはビットコインの大量送金を再開し、12,000BTC以上を移動しており、1カ月ぶりの大きな動きとなった。これらの送金は、米国の新たな貿易関税の影響を受けた市場のボラティリティがビットコインの価格に影響を与える中で行われたことで、仮想通貨コミュニティは警戒感を強めている。
ARKHAM ALERT: MT GOX MOVING $1B $BTC pic.twitter.com/VpIkHdJQkl
— Arkham (@arkham) March 6, 2025
アーカム・インテリジェンス(Arkham Intelligence)によると、同取引所は3月6日に12,000BTCを送金したが、取引手数料はわずか1.64ドル(約240円)と驚くほど低かった。また、数十億ドル相当のビットコインが依然として取引所に縛られているため、そのウォレットにも注目が集まっている。
ビットコインはどこへ行ったのか
メインの送金に加え、さらに166.5 BTC(約22億円)がマウントゴックスのコールドウォレット(1Jbez)に送金され、残りの11,834 BTCは不明のウォレット(1Mo1n)に送金された。
アーカムのデータによると、Mt.Goxにリンクされたウォレットには現在36,080 BTCが保管されており、その価値は32億6,000万ドル(約4,811.8億円)に相当。これは、これらのウォレットから1カ月で最初の大きなビットコイン移動だ。前回の送金は、コールドウォレット間でわずか4 BTCだ。今回の最新の動きの理由は不明だが、12月にMt.Goxは不明のウォレットを通じて1,620BTCを移動。これは、24,000BTCを移動してからわずか2週間後のことだ。
10年経っても債権者は依然として待機の状態
Mt.Goxはかつて最大のビットコイン取引所であり、2013年までに全BTC取引の70%を取り扱っていたが、2014年初頭に突然引き出しと取引を停止し、その後完全に閉鎖された後、80万BTC以上の損失を報告し、破産を申請した。
10年以上経った今も債権者は資金を待っている。2024年10月、Mt.Goxは新たな返済期限を2025年10月31日と発表し、解決への期待は再び先送りとなった。10年が経過したが、マウントゴックスの債権者にとって、正義とビットコインの回復を待つ日々は続いている。