イーサリアム(Ethereum/ETH)が時価総額でマスターカードを抜き次はビザを焦点に

イーサリアムが時価総額でマスターカードを抜く

時価総額で2番目に大きい仮想通貨であるイーサリアム(Ethereum/ETH)が、決済処理の世界的リーダーであるマスターカード(Mastercard)の時価総額を上回ったことが分かった。

最新データによると、マスターカードの時価総額は4,273億ドル(約66.75兆円)で、過去24時間で0.13%のわずかな減少を示している一方、イーサリアムの時価総額は現在4,418億ドル(約69兆円)を超えている。この急騰は、イーサリアムの価格が過去数時間で20%以上上昇し、2カ月ぶりの高値である3,714ドル(約58万円)に達した後に起こった。イーサリアムは若干の調整を経験し、2024年5月22日11時の時点で1ETH=591,000円(3,795ドル)前後で推移しており、時価総額は4,556億ドル(約71兆1,313億円)で、マスターカードより2兆円以上も上回っている。

イーサリアムの大幅上昇にイーサリアムスポットETFの楽観論が背景に

イーサリアムの価格が大幅に上昇した原因の1つに、イーサリアムスポットETF(上場投資信託)の申請がSEC(米国証券取引委員会)によって承認されるという楽観論が高まっていることにある。

SECは少なくとも1つの取引所とイーサリアムスポットETFの発行元候補1社に連絡を取り、19b-4申請に関する最新情報を要求したと報じられている。状況に詳しい業界関係者は、これがSEC承認の可能性が高まったことを示唆している可能性があると示唆している。これらの展開を受けて、ブルームバーグETFのアナリストであるジェームズ・セイファート(James Seyffart)氏とエリック・バルチュナス(Eric Balchunas)氏は、SECによるイーサリアムスポットETFの承認の予測を、25%の確率からより楽観的な75%に上方修正している。

1月にSECがビットコイン(Bitcoin/BTC)スポットETFを承認した際、ビットコインは3月に史上最高値の73,750ドルに達しており、イーサリアムについても同様のシナリオが推測されている。

一方、イーサリアムの時価総額は、決済処理分野でマスターカードの最大のライバルであるビザより1,280億ドル(約20兆円)低いままだ。イーサリアムが2021年の史上最高値4,891ドル(約764,000円)を超えた場合、その時価総額は5,870億ドル(約91.7兆円)に達し、ビザを177億2,000万ドル(約2.77兆円)上回ることになる。