イーロン・マスク氏がドージコイン(DogeCoin/DOGE)を放棄したことを示す3つの兆候

イーロン・マスク氏はドージコイを放棄したのか

スペースXとテスラ、そしてXを率いるイーロン・マスク(Elon Musk)氏が、ドージコイン(DogeCoin/DOGE)を放棄したのではないかとみられており、実際にそれを示す3つの兆候が見られている事が分かった。

ドージコインの黄金時代、同氏がツイートするたびに価格が上昇しており、2021年と2022年を通して両者の関係はヒートアップしていたように見えていたが、現在、その関係は悪化したように見える。同氏はDOGEを放棄したのか、もし彼の忠誠心がまだ続いているのなら、なぜ投資家たちはこれほど積極的に参加しようとしないのか、その理由としていくつか考えられている。

兆候その1:マスク氏のツイートによるドージコインへの影響の減少

当初、ドージコインに関するマスク氏のツイートは、市場に大きな動きをもたらしていた。

2021年2月、同氏はドージコインがスーパーコンピューター「Dojo for Doge」によって動かされていることについてツイートし、大規模なドージ保有者に保有株を売却するよう奨励。2021年4月28日に同氏は「ドージファーザーSNL、5月8日」とツイートし、サタデー・ナイト・ライブへの出演をほのめかしたツイートにより、DOGE の価格が 0.26 ドルから 0.34 ドルに上昇し、1 日で約 31% の上昇を記録した。

そして、もう一つの大きな動きは2022年10月、同氏によるツイッター社の買収完了である。2022年10月25日から11月1日までの間に、DOGE価格は2倍以上に上昇し、これらは、市場に大きな影響を与えるほんの一例にすぎない。しかし、決済プラットフォームを統合する「X」の発表など、最近の出来事は、DOGE価格に最小限の影響を与えた。この変化は、同氏の支持に対する投資家の反応が低下していることを示唆。投資家は同氏の不可解なツイートから距離を置き、自分で投資判断を下すことを選択したのかもしれない。

兆候その2:投資家の焦点の変化

投資家は著名人のコメントよりもファンダメンタルズに基づいて意思決定することが増えており、この変化は、マスク氏のコメントがかつてほど強く投資家心理を揺るがなくなった市場が成熟していることを示唆している。

ロシア対クライナ戦争やイスラエル対ハマスによる中東危機など、世界的な地政学的出来事が影響を及ぼし、彼らはミクロ経済情勢と投資家の注目を変えたと言える。さらに、仮想通貨市場のより広範な力学も進化しており、規制の動向や経済状況などの要因が、個別の支持よりも価格に影響を与える重要な役割を果たしており、同氏主導のドージコインの初期の物語からの転換を示している。

兆候その3:新しいミームコインの出現

ミームコインと言うジャンルでドージコインはベテランと言える。

ペぺ(Pepe/PEPE)やシバイヌ(ShibaInu/SHIB)など、多数の新たなミームコインの台頭により、ドージコインへの注目は薄れている。幅広い選択肢により、投資家の注目はさまざまな資産に分散され、プレミアミームコインとしてのドージコインの独占が減少。ひいてはマスク氏のドージコインへの支援の影響も減っているのが現状だ。

ドージコインに対するイーロン・マスク氏の影響力は過去には注目に値しましたものの、これらの兆候は、仮想通貨に対する彼の直接的な影響が減少していることを示唆している。市場が進化するにつれて、個人の個性の影響を受けにくく、よりファンダメンタルズ主導のアプローチに移行している。