FRB連邦準備制度理事会がCBDCとステーブルコインのリスクを警告

FRB総裁がCBDCとステーブルコインのリスクについて警告

FRB(米連邦準備理事会)のミシェル・ボウマン(Michelle Bowman)総裁は2023年10月17日(火曜日)、ハーバード大学ロースクールイベントで、米国CBDC(中央銀行発行デジタル通貨)とステーブルコインの潜在的なリスクとトレードオフについて懸念を表明し、警告した事が分かった。

日本語訳:
お金と決済における責任あるイノベーションに関するボウマン知事のスピーチ:

同氏は、ステーブルコインとデジタル資産の消費者と銀行システムのリスクを強調し、プロバイダーが銀行規制を遵守することを主張。同氏は、銀行システムの混乱や消費者のプライバシーへの深刻な懸念を理由に、CBDC導入には懐疑的な姿勢を表明した。同氏は、CBDCがFRS(連邦準備制度)が米国の預金金融機関向けに開発した即時決済サービスFedNowや将来のイノベーションのような代替手段よりも日常の支払いを促進したり、決済システムの摩擦を軽減したりできるという説得力のある根拠は示されていないと主張した。

デジタルトークンに関連するリスクについても警告

ジェローム・パウエル(Jerome Powell)FRB議長の支持を受けているFedNowは、消費者や中小企業に即日資金アクセスと効率的なキャッシュフロー管理を提供することで金融包摂を促進することを目指している。

CBDCの潜在的な利点と欠点についてFRSが継続的に評価しているにもかかわらず、立ち上げには議会の承認が必要となる。また、ボウマン氏はステーブルコイン、1対1ドルの交換性を主張するデジタルトークンに関連するリスクについても、従来形式の貨幣に比べて安全性、安定性、規制が劣っている。これらのデジタル資産は、消費者と米国の銀行システムに重大なリスクをもたらすと警告している。

同氏はスピーチの中で、米国の成功した銀行業務を反映したデジタル資産に対する明確な規制枠組みの必要性を強調。同様のリスクを引き起こす活動は、製品やプロバイダーに関係なく、同じ規制によって管理されるべきであり、それによって規制の境界線の外側でも強力な消費者保護が確保されるべきだと主張している。このアプローチは、消費者に有利な責任あるイノベーションを促進しながら、既存の規制の成功を維持するのに役立つと期待されている。

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