Xが通貨送金業者ライセンスを取得
米国ロードアイランド州の規制当局による画期的な決定により、以前はTwitterとして知られていたXが、2023年8月28日(月曜日)、NMLS(全国複数州ライセンスシステム)、通称:通貨送信ライセンスを取得した事が分かった。
今回のXによる動きは、ソーシャルメディア大手が、仮想通貨に重点を置き、金融サービス分野で強力なプレーヤーになろうとしていることを示す重要な指標とみなされ、多くの関心が寄せられている。通貨送信ライセンスは、X が仮想通貨関連の活動に従事するための規制上のゴーサインである。実際、これによって企業はユーザーに代わって仮想通貨を保管、転送、交換できる。
通貨送信ライセンスとは
今回Xが取得したライセンスは、Xが仮想通貨に関連する一連のサービスを提供できるようにする重要なステップであり、Xのポートフォリオと収益源がさらに多様化し、世界中での存在感が高まる事が予想される。
通貨送信ライセンスは、仮想通貨の取り扱いや関連サービスの提供を目的とする企業にとって必須の規制要件であり、ロードアイランド州法第 19-14-1(4)(ii)では、ユーザーに代わり、仮想通貨または仮想通貨での取引の管理を維持するためにライセンスが必要であると規定されている。同様に、デジタル「保存価値」を扱う企業も、ロードアイランド法 § 19-14-1(36)に従って通貨送信ライセンスを取得する必要がある。
ロードアイランド州の承認は孤立した出来事ではない。Xは最近、ニューハンプシャー州、ミシガン州、ミズーリ州から送金業者ライセンスを取得しており、これらのライセンスは、X が決済や金融サービスに参入するためのより広範な戦略の一部である。承認されたアプリケーションにより、Xは資金の送受信、送金、為替活動ができる。
ソーシャルメディアと金融サービスの覇権をめぐる競争が激化する中、X社の動きは競合他社に先んじることになり、これによってユーザーのオンラインニーズに応えるワンストップ ショップに近づく。
イーロン・マスクのXは仮想通貨の拡大を計画
Xは、アプリに金融サービスを追加したいというイーロン・マスク(Elon Musk)氏の願望の一環として、仮想通貨決済を提供する姿勢をとっている。
同フォームが、そのような取引をホストするために必要な新しいライセンスの承認を取得した後、Xは仮想通貨による支払いを提供する可能性がある。通貨送信ライセンスが承認され、企業がペイパル(PayPal)が提供しているようなデジタル送金を実行したり、仮想通貨取引をしたり、仮想通貨ウォレットを提供したりできるようになった。
現時点でXによる公式声明はないものの、仮想通貨への拡大はソーシャルメディアを超えて拡大し、ユーザーが定期的に銀行取引やショッピング取引をする中国のWeChatに似た、「何でもアプリ」に変えるというマスク氏の計画に真っ向から合致している。これは、PayPal 時代にさかのぼる、そのようなアプリを作成したいという同氏の長年の願望に基づいている。