タイ政府は仮想通貨詐欺阻止にフェイスブック(Facebook)閉鎖を要求

タイ政府が仮想通貨詐欺阻止にフェイスブック(Facebook)閉鎖を検討

タイ・バンコク政府は、ソーシャルメディアネットワークが詐欺行為を阻止するのに十分ではないと主張し、タイのフェイスブックを閉鎖しようとしている事が分かった。

当局によると、詐欺師らは偽企業や仮想通貨に投資するようユーザーを誘惑しており、苦情件数が増加の一途をたどっている。タイ当局は、フェイスブックが詐欺を助長し、投資家を欺く詐欺師の共犯者であると非難。2023年8月22日(火曜日)、現地メディアは、デジタル経済社会省が今月、タイでフェイスブックを閉鎖するよう刑事裁判所命令を求める予定であると報じている。

同省は、同省や関連政府機関が長年にわたって詐欺と認定した広告の削除に協力を要請してきたにもかかわらず、詐欺師のスポンサー付きページ審査に協力しなかったとしてフェイスブックを非難。チャイウット・タナカマヌソン(Chaiwut Thanakamanusorn)大臣は大手メディアロイター通信に対し、次のように語っている。

私たちは裁判所に対し、こうした偽ページで人々を騙す行為を許可した場合、タイでのサービス提供を認めず、フェイスブックを閉鎖するよう求めています。


大臣はスポンサー付きページの審査体制を強化を要求

タイ・デジタル省はさらに、フェイスブック上で行われた詐欺には、ユーザーを誘導して偽の企業に資金を投入させたり、デジタル通貨を取引させたりすることが含まれていたと詳述。

また、詐欺師はタイSEC(タイ証券取引委員会)などのさまざまな政府機関になりすまし、有名人や企業の名前や画像を悪用して投資家を騙している。同大臣は、警察当局者やSECなどの機関の代表者らとの会談後、詐欺師とフェイスブックに対するタイ王立警察による刑事・民事法廷での個別の訴訟を起こす予定であると明らかにした。同氏は、個人やタイSECを含む政府当局がこれまでに詐欺事件に関する約30万件の告訴状をタイの司法当局に提出していることも明らかにした。

タイに6,500万人のユーザーを抱えるフェイスブックは、詐欺ページのブロックに協力しているが、同大臣によると、こうした取り組みは詐欺を抑制するのに十分ではなく、フェイスブックが広告収入を生み出すスポンサー付きページの審査体制を強化すべきだと主張している。