クリプトレンディングプロトコルFilDAでハッキング被害発生
クロスチェーンレンディングのDeFi(分散型金融)プロジェクトのフィルディアファイナンス(FilDA Finance)は、エクスプロイトに続いて、ESC (Elastos スマートチェーン)とREIネットワークでの運用を停止した事が発表された。
同社は公式声明の中で、4月23日(日曜日)早朝、エクスプロイトによって700,000ドル(約9,400万円)近くの損失が発生し、「脆弱性が特定され、攻撃ベクトルが分離された」と述べている。現時点で調査を進めている最中だが、同社は、ESCおよび Rei FilDA プラットフォームが停止されたと発表。DeFiプロジェクトは、ハッカーの活動を追跡していると付け加え、最初の調査では、攻撃者のアドレスが複数の仮想通貨取引所とやり取りしていたことが示されている。
公式Telegramによると、この攻撃は、Elastosトークン(Elastos/ELA)、ビットコイン(Bitcoion/BTC)、バイナンスUSドル(BinanceUSD/BUSD)を含む FilDAのESCチェーン上のすべてのデジタル資産に影響を与えたとのこと。ESCとREIネットワーク以外のFilDAアセットは影響を受けないとのことだ。
現時点で修復計画を策定するのかは不明
2023年2月の月次レポートによると、FilDAの預金と融資の総額は2,130万ドル(約28.6億円)で、このプロジェクトには、ネットワーク上に現在145,574 件のアドレスがある。
FilDAのESC チェーンが悪用されたのは今回が初めてではなく、2022年4月に同プロジェクトは、フラッシュローン攻撃を受け、200万ドル(約2.7億円)近くを失っている。当時同社は、影響を受けたユーザーのための修復計画を策定したものの、同社が今回のFilDAのハッキングに対して同様の計画を採用するかどうかは不明である。
仮想通貨データアグリゲーターのCoingeck(コインゲッコー)による最新調査データによると、FilDAのハッキングにもかかわらず、フィルダ(Filda/FILDA)は23日21時以降に大きく下落したものの、その後24日早朝にはやや回復し、24日12時時点で、1FILDA=0.2261円、前日同時刻比-1.44%、1週間で-6.24%、時価総額は14,000万円となっている。FILDAは、過去7日間で7%以上、過去30日間で13%以上下落しているものの、週末の緩やかな市場回復に乗り、やや回復している。
今回のインシデントは、DeFiリスクをさらに浮き彫りにし、2023年のハッキングによる損失の増加に拍車をかけている。