バイナンス(Binance)がSEC訴訟の弁護に元司法省検察官を雇用

バイナンスとバイナンスUSが元司法省検察官を雇用

バイナンス(Binance)とバイナンスUS(Binance.US)は、SEC (米国証券取引委員会)訴訟の法務チームを強化しており、法定代理人として元司法省を雇用した事が分かった。

裁判所によると、世界最大の仮想通貨取引所であるバイナンスは、SEC訴訟の法定代理人としてDOJ(米国司法省)の元ホワイトカラー検察官を起用したと発表した。2023年6月22日(木曜日)、提出書類が発表された。

バイナンスが訴訟で起訴

提出書類によると、M・ケンダル・デイ(M. Kendall Day)氏がSEC訴訟でバイナンスの弁護士を務めることになると大手メディアのブルームバーグが報じた。

同氏は現在、ギブソン・ダン・アンド・クラッチャー(Gibson Dunn & Crutcher)社のワシントンDCオフィスでパートナーとして働いており、ギブソン・ダン事件に関する彼の伝記に記載されているように、以前は司法省刑事局で司法次官補代理を15年間務めた経歴を持つ人物だ。同氏は、司法省在職中、マネーロンダリング(資金洗浄)・資産回収課の責任者を務め、同省マネーロンダリング対策の取り組みを全国的に監督。ギブソンの公式サイトに記載されているように、マネーロンダリング容疑、起訴猶予契約、金融機関が関与する不起訴契約の処理が含まれている。

ここ数週間、バイナンスとバイナンスUSはSEC訴訟の法務チームを強化しており、同社は、SECの執行共同ディレクターを務めたジョージ・カネロス(George Canellos)氏も雇用している。

SECとの戦い

SECは最近、顧客資金を不正に取り扱い、投資家や規制当局に誤解を招く情報を提供し、証券規制に違反したとして、バイナンスとジャオ・チャンポン(趙 長鵬:Zhao Changpeng)CEO(最高経営責任者)および子会社であるバイナンスUSを告訴した。

またSECは、米国の顧客が所有する仮想通貨の返還も求めている。現在バイナンスは司法省を含む米国のさまざまな機関によって調査されている。