リップル、スイスに拠点を置くデジタル資産カストディプロバイダーのメタコを買収

リップルがメタコを買収

戦略的な動きとして、仮想通貨業界の重要なプレーヤーであるリップル(Ripple)社は最近、メタコ(Metaco)社の買収を発表したことが明らかになった。

日本語訳:
本日、私たちはリップルがmetacoを買収し、スイスに本拠を置くデジタル資産保管およびトークン化技術のプロバイダーの唯一の株主となったことを発表できることを誇りに思います。

スイスに拠点を置くメタコ社は、デジタル資産のカストディとトークン化技術で知られており、リップル社の買収は、企業向けサービスの幅を広げることを目的としており、あらゆるトークン化された資産のカストディ、発行、決済技術を顧客に提供するものである。この買収により、同社はメタコ社の全責任を負う一方、現CEO(最高経営責任者)のアドリアン・トレカニ(Adrien Treccani)氏には独立して事業を運営するための十分なスペースを与えることになるとのこと

メタコの買収はリップルの進化と業界全体にとって重要なステップ

リップル社の調査によると、機関投資家向け仮想通貨カストディ市場は、2030年までに10兆ドル(約1384.6億円)という途方もない規模に達すると予測されているとのことだ。

リップル社のブラッド・ガーリングハウス(Brad Garlinghouse)CEO(最高経営責任者)によると、メタコ社は、機関投資家のデジタル資産カストディにおいて、一流の機関投資家顧客の素晴らしいポートフォリオを持ち、高い評価を得ているとのこと。また、規制対象団体と協力して安全なエンタープライズグレードのソリューションを開発してきた同社の実績も強調されており、リップルの支援により、メタコの成長と銀行や機関投資家の顧客への貢献が促進されることが期待されている。

リップル社は仮想通貨分野で10年以上、企業顧客の複雑な問題に取り組んでおり、この経験は、同社の実質的な成長と拡大を促進。メタコの買収は、リップルの進化と業界全体にとって極めて重要なステップであると考えられている。また、メタコの主力製品であるHarmonizeは、金融機関に安全でミッションクリティカル(※ミッション遂行に必要な要素)なカストディのインフラを提供するために設計されている。このソリューションは、世界最大級のグローバルカストディアン、銀行、金融機関、企業で使用されているとリップル社は述べており、社長であるモニカ・ロング(Monica Long)氏は次のように語っている。

リップル社の製品ソリューションにこれらの機能を追加することは、仮想通貨とブロックチェーンの真の可能性を実世界のアプリケーションに取り入れることを目指す顧客をサポートし続けられることを意味します。


SECとの法廷闘争の真っただ中でも安定性維持に注力するリップル

今回の買収は両社の将来にとって明るい兆しであると多くの人が見ているが、リップル社はXRPの分類状態に関して、SEC(米国証券取引委員会)との継続的な法廷闘争に巻き込まれている状態が続いている。

規制上の課題にもかかわらず、リップル社は安定性を維持することに注力しており、最近の沈黙が証明しているように、リップル社が変化し続ける決済業界の中でニッチを切り開こうとする中で、メタコ社の買収によってさらに支持されている。

一方、金融業界のビッグネームは、仮想通貨カストディ市場に対する関心を高めており、バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNY Mellon)は現在、米国の資産運用会社向けにデジタル資産カストディを提供。NASDAQは2023年第2四半期にビットコイン(Bitcoin/BTC)とイーサリアム(Ethereum/ETH)向けの仮想通貨カストディサービスを開始する計画を発表しているとのこと。

メタコの買収により、リップルはこの活況の市場に参入し、顧客に新しいサービスを提供し、エンタープライズ仮想通貨ソリューションのリーダーとして道を切り開くことを目指している。