韓国・ソウル市長が市民をメタバース・ソウルに招待
ソウル市のオ・セフン（呉 世勲：Oh Se-hoon）市長は、同市の公開メタバースプロジェクトである「Metaverse Seoul（メタバース・ソウル）」に市民を招待したことが明らかになった。
アジアで最も技術的に進んだ国の一つである韓国は、仮想世界の導入に向けて新たな一歩を踏み出しており、新たなメタバースプロジェクトに乗り出している。
ソウルは韓国の首都であり、2021年に仮想空間を市民に約束している。情報筋によると、この市政の取り組みにより、現在、市役所を訪問しなければ対応できない市民の苦情や相談に、市民がアバター職員と便利に面会できるという。また、メタバース・ソウルは2023年に一般公開され、フィンテック・ラボ、企業支援センター、ソウルの観光名所トップ10などのサービスが提供されるほか、青少年メンタリング相談室、公務員相談、税務サービスなども盛り込まれる予定で、同市長は、次のように述べている。
このプロジェクトは、導入が始まれば大いに役立ち、市民に多くの利益をもたらすだろう。メタバース・ソウルは、新しい時代の市民にとって重要なコミュニケーション・ツールになるでしょう。時間的、空間的な障害なく、誰もが利用できる包括的な行政サービスです。
韓国は、仮想世界の最大の仮想通貨推進者の1つであり、仮想通貨サービスを強調するために複数の措置を講じ、城南市は、NFT（非代替性トークン）IDを使用して、市民が複数の情報やサービスにアクセスできるデジタルコピーを作成する計画を発表している。
国は新プロジェクトを実施し、法改正も考慮。2022年9月、韓国与党が、メタバース産業振興法を策定する意向であり、多数のメタバース関連規制の基盤作りに集中するとのこと。
火を追うごとに増えるメタバース市場規模
メタバースは日を追うごとに注目されており、大量導入が行われた場合、メタバース市場の規模は2030年までに1兆ドル（約128.3兆円）に達すると予測されている。
CoinMarketCapの最新データによると、メタバーストークンの時価総額は121億ドル（約1.5）にのぼるとされており、その規模は年々拡大傾向にある。メタバースの導入が進むにつれ、悪用への懸念も高まっており、韓国では30歳の男が、人気のメタバースで偽のIDを使い、子供っぽいアバターを使って子供と関わり、プレゼントを送ったり、露骨な写真や動画を送るように誘い出すなど、子供に性的暴行を加える事件が発生している。
また、サイバーセキュリティ企業であるカスペルスキー（Kaspersky）の調査結果によると、これからの時代、マルウェア、ランサムウェア、フィッシング攻撃は仮想通貨業界にとって重要な懸念材料になると強調されている。その結果、メタバースも潜在的なターゲットになる可能性があり、このような不幸な事件や数値は、このセクターを取り締まる必要性を浮き彫りにしている。
