英国における仮想通貨関連犯罪が急増
英国警察への情報公開請求によって得られたAction Fraud UKの最新調査によると、英国で報告された仮想通貨関連の犯罪による損失は、わずか1年で32%増加している事が分かった。
英国警察の不正防止部門は、報告された事件に関するデータを継続的に収集しており、最新調査によると、2021年10月から2022年9月までの間、被害者は仮想通貨関連の犯罪による2億2,600万ポンド(約376億円)の損失を報告。これは、前年同期比で32%の増加となっており、同時に報告された仮想通貨関連のインシデント(事件)の数は16%増加している。2021年10月から2022年9月までの間に、被害者は合計10,030件の仮想通貨詐欺事例を報告した。
仮想通貨関連詐欺の増加
この数字は、仮想通貨関連の犯罪の蔓延を暗示しており、これらの数字は、報告された詐欺の事例のみを説明している。
多くの人が損失額が小さいと報告したり、仮想通貨詐欺の被害者であることを認識していない可能性があるため、実際の数ははるかに多い可能性も指摘されている。仮想通貨市場で最も一般的なタイプの詐欺には
・ポンプ&ダンプスキーム
プロジェクトに関する虚偽、誤解を招く、誇張された記述によって価格を人為的に価格を上昇させる詐欺
・ラグプル(Rugpull)
最初から詐欺目的の詐欺プロジェクト
・イールドファーミングスキーム(Yield Farming)
非現実的なリターンを伴う仮想通貨を使って仮想通貨を集める事を目的とした詐欺
・ウォレットハッキング
などがある。専門家は、仮想通貨投資家は、うますぎると思われる投資スキームに特に注意する必要があると警告している。
仮想通貨詐欺の急増は、仮想通貨にとどまらず、英国内いおけるより幅広いトレンドの一部である。2022年6月、英国の銀行は、金融詐欺が増加する中で、この国は「詐欺の蔓延」に直面していると警告。承認されたプッシュ支払い詐欺として知られるカテゴリーでは、40%増加し、5億8,000万ポンド(約964億円)になっている。英国におけるあらゆる種類の詐欺による損失は、2021年に8%増加し、13億ポンド(約2,161億円)に達している。