仮想通貨レンダーのジェネシス(Genesis)は10億ドルの緊急融資を求める

仮想通貨貸し手のGenesisは10億ドルの緊急融資を求める

仮想通貨貸し手のGenesis(ジェネシス)は、ウェブサイトでの引き出しを停止する前に、投資家から10億ドル(約1,400)の緊急融資を求めていたことが明らかになった。

WSJ(ウォールストリート・ジャーナル)の17日資金調達の機密文書によると、Genesisが11月14日(月曜日)までに10億ドルの信用枠へのアクセスを得ようとしたが、最終的にその資金を得られなかったと、同社の機密内部文書を引用して報じている。WSJが閲覧した機密文書では、Genesisのバランスシート上の特定の非流動性資産による流動性クランチがあげられている。というのも、Genesisは、バランスシート上のある種の非流動性資産による流動性のひっ迫を要請の理由として挙げており、小売パートナー、特に仮想通貨取引所Geminiの利子付きプログラムであるGemini Earnに関連する預金に走ったことが報告されている。

GenesisはFTXの破産申請を理由に貸付事業における顧客の償還を停止

Genesisは、サム・バンクマン・フリード(Sam Bankman-Fried)氏の仮想通貨取引所FTXの突然の破産申請を理由に、貸付事業における顧客の償還を停止している。

しかしジェネシスの代表者は、この文書が依然として関連していることを否定しており、代表者はWSJに、同社は現在、投資家と前向きな会話をしていると述べ、サービス停止中にすべての可能な選択肢を探っており、顧客にとって可能な限り最善の解決策と結果を特定するために取り組んでいると明かした。実際ジェネシスは、FTXのニュースに起因する流動性のひっ迫の中で、あらゆる可能なオプションを模索していたとロイターへの電子メールによる声明で述べ、多くのオプションを検討した後に償還を中断する決定を下したことを付け加えた。

一方で、Genesisは出金サービス停止の理由として、FTXの破綻による極端な市場の混乱と業界の信頼喪失を挙げており、現時点では、自社の流動性についてはほとんどコメントしていない。GenesisはFTXにロックされている資金がわずか1億7,500万ドル(約245億円)であると発表し、FTXのFTTトークンやその他の中央集権的な取引所トークンに対する重要なエクスポージャーはないと強調した。そのため、同社の困難は仮想通貨市場の大きな変動、あるいはまだ明るみに出ていない無関係な投資に関連しているようと考えられており、ジェネシスは3AC (Three Arrows Capital)にも投資していることからも影響を受けている。

どちらにせよ、最大規模の仮想通貨取引所FTXの崩壊は業界全体に波及し、かつて世界最大の仮想取引所の1つであったものに触れる企業の流動性を妨げ、いくつかの国の規制当局による調査を促している。