香港がProject Aurumとしてリテールトークンとステーブルコインを発行
香港の金融当局が「Project Aurum」と名付けられた中国自治区独自のCBDC(中央銀行発行デジタル通貨)のプロトタイプを公開した事が分かった。
Join us at @HongKongFinTech 2022 on 31 Oct at 15:05 HK time when the #BISInnovationHub team in Hong Kong present Project Aurum, a prototype technology stack for retail #CBDC @hkmagovhk
Read more: https://t.co/e3wJMWngv8 pic.twitter.com/fnxbxAN576— Bank for International Settlements (@BIS_org) October 21, 2022
2022年10月31日Hong Kong時間の15:05に香港のBISInnovationHubチームが、小売向けのプロトタイプ テクノロジースタックであるProject Aurumを発表します。
BIS(Bank for International Settlements=国際決済銀行)は、BISイノベーションハブ香港センター(BIS Innovation Hub Hong Kong Centre)、HKMA(Hong Kong Monetary Authority =香港金融管理局)、および香港応用科学技術研究所(Hong Kong Applied Science and Technology)の協力により、香港の今後のデジタル通貨のプロトタイプを作成したと発表した。
種類の異なるデジタルトークンを発行したいProject Aurum
Aurumの参加者は、2種類の異なるデジタルトークンを発行したいと考えている。
2 層のプラットフォームは、ホールセールインターバンクとリテールeウォレットシステムを備えている。1つ目は仲介型デジタル通貨で、2つ目は銀行間システムで流通するCBDCに裏打ちされたステーブルコインであり、BISは次のように述べている。
後者は、これまでの CBDC の研究においてユニークであり、プライバシー、安全性、柔軟性はシステムの中核です。CBDCに裏付けられたステーブルコインを実現することはこれまでに行われたことがなく、民間部門のステーブルコインに関する研究の増加を補えると感じました。開発者は、CBDC に裏打ちされたステーブルコインのシステムは、金融当局が民間セクターのステーブルコインに関する規制アプローチを検討する際に使用できると考えています。
法定通貨と同じように、香港の金融機関のうち3つが、政府が支援するデジタルコインの発行を認可する予定とのこと。
期待が高まるProject Aurum
世界の主要金融センターの1つである香港は、デジタル人民元(e-CNYのパイロットを拡大している中国本土を含む、CBDC 開発の最前線で他の国に追いつくための取り組みを強化している。
中国の特別行政区は、2021年3月に独自CBDCの発行を検討し始めている。2022年9月、HKMA は、今後数カ月で香港ドルのデジタル版「e-HKD」を試行する準備をしていると発表。また、通貨当局は、中国人民銀行、タイおよびアラブ首長国連邦の中央銀行との国境を越えたCBDC取引の試行にも参加しており、今後Project Aurumがどこまで急伸していくのか、期待が高まっている。