MENA地域の仮想通貨が最も急速に成長

MENA地域の急速な仮想通貨採用

Chainalysis(チェイナリシス)「2022 Geography of Cryptocurrency Report(日本語訳:2022年の仮想通貨の地理レポート)」によると、中東と北アフリカは仮想通貨の採用が最も急速に拡大している地域であることが分かった。

Chainalysis「2022 Geography of Cryptocurrency Report」より画像引用

同最新レポートによると、MENA地域(※1)には小規模な仮想通貨市場の1つが含まれている。ただし、MENAを拠点とするユーザーは、2021年6月から2022年6月までに48%多くの仮想通貨を受け取り、その価値は約 5,660 億ドルに上ると述べている。

(※1)MENA地域とは…
Middle East=中東とNorth Africa=北アフリカの頭文字から来ており、中東と北アフリカを合わせた市場を指す。なお、参加国は、20カ国(メディアによる広域定義によっては+12カ国)

トルコとエジプトの急速な仮想通貨採用

仮想通貨の採用で上位 30 位に入っている MENA 地域の3カ国は、12位のトルコ、14位のエジプト、24位のモロッコ (24 位) だ。

同レポートが示したこの3カ国のランク入りの理由は、送金の支払いに仮想通貨を使用することが増えているためである。彼らは、米国の金融および通信事業会社であるウエスタンユニオン(Western Union)などによって課された料金を回避していると予想されている。特にトルコとエジプトの場合、経済危機による自国通貨の急速な切り下げがある。仮想通貨も非常に厳しい弱気相場に陥っているものの、資産保存の視点から、自国の法定通貨よりも安定した資産の非難場所と見なされている。

エジプトはMENA地域で最も急速に成長している仮想通貨市場だが、トルコは最大の仮想通貨取引を行っており、トルコ国民は2021年6月か2022年6月までに1,920億ドル(約27.8兆円)を受け取っている。また、同レポートはサウジアラビアとUAEアラブ首長国連邦が世界の仮想通貨市場と深いつながりを持つ湾岸諸国が仮想通貨で果たしている重要性と、ドバイがMENA地域だけでなくアフリカおよびアジアにとって、非常に重要な仮想通貨ハブになっているという事実にも注目している。