拡大し続けるポンジスキーム取引禁止国
仮想通貨は、非常に短期間で技術愛好家以外の投資家の想像力をかき立てており、現在、20,000銘柄以上もの仮想通貨が流通しており、これらの中でも、ポンジスキームと呼ばれる仮想通貨の取引を禁止している10カ国がある。
世界的な研究機関である法律図書館によると、2018年には15の管轄区域で仮想通貨が暗黙的に禁止されている。2021年11月、絶対禁止と位置付けられたのは9カ国であるものの、禁止リスト入りする国や地域は増え続けている。シンガポールの金融当局は、すぐにその仮想通貨規制を拡大することが期待されており、ネパールやバングラデシュのようなインド周辺国の多くもこれらを禁止していることが分かっている。
インドは今年初めに仮想通貨に30%の税を課し、すべての仮想通貨取引に対して1%のTDS(源泉徴収税)を課している。しかし、インド政府は課税はしたものの、仮想通貨取引きが法的にそれを認めているという意味ではないと語っている。以前よりインドでは政府対中央銀行による仮想通貨の法的位置づけに対する意見が対立し続けており、中央銀行は疑いの余地がなく禁止を主張し続けている。
ある国の金融および財政の安定に対する仮想通貨の不安定化の影響についてRBI(Reserve Bank of India=インド準備銀行)が表明した懸念を考慮し、インドのニルマラ・シサラマン(Nirmala Sitharaman)は7月18日(月曜日)、「RBIはこのセクターに関する法律の枠組みを推奨しました」と述べている。
以下はすでに仮想通貨の禁止を開始している10カ国である。
ネパール
ネパール通信技術省は、ネパール電気通信局に対し、国内資本の詐欺や違法な流出のリスクが高まっていることを理由に、2019年7月、仮想通貨の使用を禁止するよう指示。
バングラデシュ
2017年にすべての仮想通貨での取引を禁止し、仮想通貨はテロ資金調達とマネーロンダリング(資金洗浄)につながると述べており、仮想通貨マイニングも違法と判断。
インドネシア
インドネシアの金融サービス機構は2022年、企業は仮想通貨を取引は許可されていないと述べたうえで政府は、仮想通貨のポンジースキームに対して市民に対して警告している。
マケドニア
2016年以降、北マケドニアでは仮想通貨使用が完全に禁止されており、完全禁止措置はヨーロッパで唯一の国となっている。マケドニア国立銀行総裁は、すべての国際的な支払いは銀行によって行われるため、仮想通貨は違法であると判断している。
ロシア
ロシア仮想通貨規制事情は、プーチン大統領が仮想通貨を禁止しており、仮想通貨は財政の安定に対する脅威だと宣言している。
カタール
カタール金融センターでは、2018年から仮想通貨が禁止されており、その理由について、「金融および銀行システムの安全を確保するため」であると述べている。国は仮想通貨を非常に不安定でハッキングの対象となっている事を指摘し、同年にビットコインの取引も禁止。これらの規制を破った場合、企業には罰則が課されると述べた。
ボリビア
ボリビア中央銀行は2022年に仮想通貨を完全禁止にしているものの、2014年以降、国はすでに仮想通貨使用を禁止していた。国民が大きな経済的損失に遭遇し、「詐欺」の犠牲になる可能性がある事を理由に禁止措置を取っている。また、犯罪とは見なされていにものの、ボリビアは仮想通貨ブローカーをサポートしていない。
アルジェリア
アルジェリア中央銀行は、ほとんど規制されておらず、2018年に不安定であるため、すべての仮想通貨の使用を禁止する法律が可決されている。
モロッコ
仮想通貨は2017年以来モロッコで避けられており、アフリカで初の禁止令が発令されている。国が仮想通貨を禁止した理由はまだ曖昧であり、その「違法」な側面を強調しているにとどまっている。ただし、禁止されているものの、P2P(ピア・ツー・ピア)のビットコイン取引はまだ国内で普及している。
ガーナ
ガーナの証券取引委員会は、2020年に仮想通貨を違法と呼び、使用を禁止。ガーナ中央銀行は、仮想通貨を法的に認めていない。