Celsius が訴訟問題に直面
Celsius(セルシウス)は、かつて同社の顧客預金の一部を管理していたKeyFiの責任者から、不正の罪で訴訟に直面していることが明らかになった。
KeyFiのジェイソン・ストーン(Jason Stone)共同創業者兼CEO(最高経営責任者)は、身近なビジネス関係の間に同社が詐欺を行ったとして、訴訟を起こしたとのこと。2019年にストーン氏はKeyFiを設立。Celsiusは2020年半ばにKeyFiを買収しており、KeyFiはセルシウスのためのDeFi戦略を作るために焦点をあてていた。
訴訟の詳細に沈黙のCelsius
同氏のチームは0xb1で始まる新しいイーサリアムアドレスを管理し始め、そこにはCelsiusの顧客からの預金がおよそ20億ドル(約2,700億円)が保管されており、Celsiusはそのアドレスの秘密鍵をKeyFiと共有し、顧客資金を運用することを任務としていた。
さらにKeyFiはCelsiusに対し、市場の変動や流動性プールから無常な損失をヘッジするように保証していたことも明らかになっている。しかし、のちに両社は協働を停止することになったものの、KeyFiはすぐに、Celsiusが実際にはそれらのリスクをヘッジしていないことに気づいたことで、今回の訴訟に至ったとのこと。
法的な提出書類によると、Celsiusはストーン氏の辞任を認めず、会費の支払いも拒否しており、同氏は、Celsiusが損失を被ったのは自分が金を盗んだと勘違いしているとし、責任を追及し続けてると述べている。Celsiusは今回の訴訟についてコメントを発表しておらず、KeyFiと連携していたことも確認しておらず、訴訟によると両者は非公式握手協定を結んでいたという。
一方で、Celsiusは6月12日(日曜日)に出金などを凍結し、それ以降はほとんど発言しておらず、6月30日(木曜日)には、戦略的取引と負債再編を検討していると発表したほか、ゴールドマン・サックスなどの企業が20億ドルで同社の資産を買い取る意向を持っているとの報道もある。Celsiusのリードインべスターであり、ブロックチェーン企業向け資金調達プラットフォームBnkToTheFutureは30日、セルシウスについて3つの再建案を提示。その中にはビットコインで最も影響力のあるクジラのプールとコミュニティでの共同投資という案も挙げられているとのこと。Celsiusがサービスを停止してから25日が経過し、危機が続く中、顧客が最終的に資金へのアクセスを取り戻せるかどうかはますます不透明になっている。