イランエネルギー省が仮想通貨事業者への電力供給削減へ
イランエネルギー省は、認可済み仮想通貨マイニング事業者への電力供給量の削減を決定した事が現地メディアの報道によって判明した。
現地メディアのTEHRAN TIMESは、イランエネルギー省によって、2022年6月22日(水曜日)から、認可済み仮想通貨マイニング事業者への電力供給量削減を実施すると報じている。これは、未認可許可マイニング事業者への電気のアクセスを停止するための措置として講じられているとのこと。認可済み仮想通貨マイニング事業者への電力は、次のイラン暦月のTir(6月22日水曜日)の初めから制限の終わりまで遮断されるとのこと。
節約国国内電力供給
イラン政府は、2022年1月にトークンを造るために1,000の仮想通貨マイニングライセンスの付与を開始している。
イランでは、NEXTMONEYの特集記事「イランが仮想通貨マイニング業者30社に対してライセンスを発行」でも報じているように、仮想通貨マイニング事業者に対して承認制度を展開しており、現在、118社に上る認可済みマイニング事業者が国の電力供給を使用して稼働している。
イランでは、前週(6月大3週)に62,500メガワット(MW)の消費を記録しており、今後、同国内の電力消費量は63,000MWの基準を超えると予想され、これにより国への供給が制限される形となった。2021年にイラン政府は、国内電力供給を節約するため、「イランが電力不足危機の中でビットコインマイニングを非合法化」でも報じているように、仮想通貨マイニングを禁止している。なお、当時、違法マイニング事業者は600メガワット近くの電力を消費していたと記録されており、この禁止措置は2022年3月の初めまで実施されていた。
違法マイニングをやめるためのステップ
イランはこれまで最も長い間違法マイニング問題に取り組んできた。
2019年、政府は仮想通貨マイニング事業者がイランで機能することを承認し、2020年初めに約1,000社にのぼるマイニング事業者が電力使用を許可されている。これは、国のマイニング活動の増加につながったが、一部の違法マイニング事業者は、トークンを造るために国内供給を使用し始める結果となっている。
2021年、イランのエネルギー大臣は、許可されていないマイニング事業者に対し、国の電力資源に生じた損害に対して多額の罰金を支払うよう警告。その理由として、仮想通貨マイニングは、干ばつや雨不足などの気候問題にすでに苦しんでいるイランの電気産業とその資源の問題を増大させていと言う深刻な問題が挙げられている。