仮想通貨貸付プラットフォームCelsiusが引き出しを凍結=流動性の懸念が高まる

Celsius がすべての引き出しを一時停止へ

仮想通貨貸付サービスを提供するCelsius(セルシウス)は、プラットフォーム上のすべての引き出しを一時停止したことを発表したことが明らかになった。

日本語訳:
CelsiusNetworkは、すべての引き出し、スワップ、およびアカウント間の転送を一時停止しています。私たちのコミュニティの利益のために行動することは私たちの最優先事項です。私たちの事業は継続しており、コミュニティと情報を共有し続けます。

Celsiusは、仮想通貨市場で170万人以上に利用されているこの貸出プラットフォームであり、引き出しを凍結したことにより、流動性がどれくらいあるのかについて物議を醸している。Celsiusはいわゆる、DeFi(分散型金融)領域で事業を展開し、仮想通貨保有者のための集中カストディアンサービスとして機能しながら、DeFi市場を活用する、成長中の企業グループとして知られていた。

顧客に高い利回りを提供するため、CelsiusはDeFiプロトコルに資金を預けているが、最近の市場の変動は、かつて約束した有利なリターンを提供する能力に影響を与え、仮想通貨コミュニティでは、債務超過の問題に直面する可能性があるという憶測が広がっている。

実際、このプラットフォームはすべての取引活動も一時停止しており、融資プラットフォーム全体が現在停止中であることを意味しているため、Celsiusユーザーは資金を一切引き出すことができない。さらに、Celsiusは、その資産を維持するために、シャットダウン中に流動性を安定させるために努力すると述べており、その行動を顧客に奉仕するための最も責任ある行動として見ていると付け加え、次のように述べている。

われわれは、資産を維持し、保護するための措置を講じる一方で、流動性と操作を安定させるため、ミュニティ全体の利益のために、この必要な行動を取っています。顧客に対するコミットメントに沿って、一時停止の間に報酬を発生させ続けるでしょう。


Celsiusに対して仮想通貨コミュニティは不信感をあらわに

Celsiusは、ユーザーのために引き出し、スワップ、転送をいつ頃再開できるのかなど、具体的な日程など、現時点では明らかにしていない。

これを受けて、仮想通貨コミュニティは不信感を抱いており、市場に不確実性が蔓延しているこのような時代に、レンディングプロトコルから資金を引き出せないということは、市場の信頼を破壊することになると考えられる。また、一部のユーザーは、Celsiusが行った発表ツイートの下で一斉に不快感を表明し、一方では本格的なパニックに陥ってプラットフォームに引き出しを再開するように懇願しているとのこと。Celsiusのアレックス・マシンスキー(Alex Mashinsky)CEO(最高経営責任者)は、複数回にわたって債務超過の主張に反論。Celsiusは2021年、資金調達ラウンドで7億5,000万ドル(約1,009億円)を調達し、運用資産200億ドル(約2兆6,909億円)を達成した事を強調している。