仮想通貨の危機到来
2022年5月のCPI(※消費者物価指数)データは、世界の金融市場に深刻な影響を及ぼし、仮想通貨などのリスクオン資産を引き下げており、仮想通貨の総市場上限は、2021年1月以来初めて1兆ドルを下回った事が分かった。
CoinMarketCapより画像引用
仮想通貨投資家は、よりマクロ経済的な混乱の後、出口を急いでいるようで、6月10日(金曜日)の予想よりも高い消費者価格指数のインフレを受け、仮想通貨市場は損失を拡大させた。週末に、ビットコイン(Bitcoin/BTC)は17.4%減少し、約23,911ドル(約322万円)となっている。さらに、6月14日14時半時点でのBTC価格は、1BTC=310万円前後で推移しており、前日同時刻比-10.33%、1週間で-22.23%の下落を見せており、時価総額は59兆1,219億円となっており、最高時価総額103兆円から見ると半減近くその価値を失っており、現在、新しい年間最低値を記録している。
CoinMarketCapより画像引用
2番目に大きい仮想通貨であるイーサリアム(Ethereum/ETH)はさらに悪化し、同期間に27.3%急落している。
インフレが緩む兆候をほぼ見当たらない
米国連邦準備制度が2022年に合計75ベーシスポイント値上げしたにもかかわらず、インフレは緩む兆候をほとんど示さず、今後さらに積極的な利上げが行われる可能性が高くなる。
金利を引き上げることにより、連邦政府は経済成長を鈍化させることでインフレを許容可能なレベルに戻すことを望んでいる。ただし、そうすることは、株式や仮想通貨などのリスクオン資産に悪影響を及ぼすとみられる。連邦政府が2022年初めに利上げを約束して以来、仮想通貨市場は8,000億ドル(約107兆7,688億円)以上の価値を失っている。3月にはこのセクターの総市場上限は約1.8兆ドル(約242兆3,844億円)であった。
CoinMarketCapより画像引用
しかし、現在、CoinMarketCaPのデータは、資産クラスの価値が2021年1月以来初めて1兆ドルを下回ったことを示している。
ビットコインは、歴史的に弱気な市況の間、他の仮想通貨資産よりも優れた状態を維持してきたものの、今回も例外ではない。過去1カ月で、ビットコインの市場での優位性は6%を超えて上昇。これは、投資家がビットコインを支持して、より小さく、より不安定な仮想通貨、つまりアルトコインなどから逃げていることを示している。