AmericanExpressネットワークで米国初の仮想通貨報酬クレジットを発表

アメリカン・エキスプレスがAbra Crypto Cardの立ち上げ

アメリカン・エキスプレス(AmericanExpress)は、アメリカン・エキスプレスネットワーク上で、Abra Crypto Cardを立ち上げることを発表したことが明らかになった。

テキサス州オースティンで開催されたCoindeskのコンセンサスカンファレンスに同社は、仮想通貨取引サービスおよびウォレットを提供するAbra社と提携する形で、仮想通貨還元型クレジットカードのリリースを発表したとのこと。アメリカン・エキスプレスは仮想通貨管理プラットフォームとウォレットプロバイダーであるAbraと新たに提携することで、Abra Crypto Cardという名称の仮想通貨還元のクレジットカードをリリースする。

ユーザによる選択的報酬特典も

Abraのビル・バーハイト(Bill Barhydt)創業者兼CEO(最高経営責任者)は仮想通貨関連メディアの取材に対し、Abra Crypto Cardにより、米ドルで取引するユーザーはアメックスネットワークを通じて、購入した商品に対して仮想通貨の報酬を得られるようになると述べた。

ユーザーは、AbraのERC-20 Crypto Perx(CPRX)トークンまたは別の仮想通貨の形で報酬を受け取る選択ができるが、どの仮想通貨をユーザーが利用できるようになるかの詳細については言及を避けた形だ。CPRXはAbra独自の特典プログラムを通じて、すでに100万人以上の保有者がいるユーティリティ・トークンであり、このクレジットカードは、CPRXと別の仮想通貨で報酬を受け取ることを選択した顧客に何らかの特典を提供する予定とのこと。

このサービスは最終的に、アメリカン・エキスプレスプラットフォームですでに提供されている娯楽や食事関連の特典といった従来の報酬に加え、複数の異なる仮想通貨による報酬の受け取りをユーザーが選択できるようになるとのことでバーハイトCEOは次のように述べている。

最終的にわれわれは、ユーザーの信用枠に影響を与えるために、既存の仮想通貨のバランスを使用できるようにするソリューションに取り組んでおり、この機能は将来的に利用可能になる予定です。仮想通貨保有者の多くは、銀行やクレジットに関してペナルティを受けているようなものですから、これは大きなメリットだと思います。

一方で、アメリカン・エキスプレスのCEOは今年1月のインタビューで、仮想通貨とリンクしたクレジットの発行について予定していないと言及していたが、ライバル企業のビザやマスターカードが以前から類似のカードを発行していたことに影響を受けた形となったとみられる。