香港規制当局がNFTリスクを警告
SFC(Securities and Futures Commission=香港証券先物委員会)は最近、NFT(非代替性トークン)を取り巻く財政的および法的リスクに関する声明を発表した事が分かった。
SFC によって発表されたNFTリスクは、仮想通貨の典型的なセキュリティの脆弱性に陥りやすいだけでなく、SFC規制に拘束される金融資産を構成する可能性があると主張している。
2022年6月6日(月曜日)に発表された規制当局による声明によると、NFTは“一般的”に、SFCの規制範囲に該当しない。これらには、デジタル画像、アートワーク、音楽、ビデオなどの収集品の“本物”のデジタル表現として作成されたNFTが含まれるとのこと。しかしSFCは、収集品と金融資産の間に境界を越える他のNFTがあると主張している。たとえば…、一部は細分化または代替可能であり、証券やCIS(Collective Investment Scheme=集団投資スキーム)に似ており、SFCは次のように語っている。
NFTがCISの利益を構成する場合、それをマーケティングまたは配布することは「規制された活動」を構成する可能性があります。香港で、または香港の投資家を対象として、規制された活動を行う当事者は、免除が適用されない限り、SFCからのライセンスを必要とします。
リスクの高まりにさらされるNFTへの投資に注意喚起
NFTに関連する取り決めに、CISへの参加の公募が含まれる場合にも、承認要件が引き金となる可能性がある。
NFTは、2021年に人気が急上昇し、主に単純な収集品または投機的なアイテムとして認識されており、新しいNFTには、ステーキングやメタバースの相互運用性など、さまざまな形式が組み込まれ始めている。今現時点でSFCは、NFT投資家になることを考えている人に対し、次のように注意を促している。
他の仮想資産と同様に、NFTは、流動性の低い流通市場、変動性、不透明な価格設定、ハッキング、詐欺などのリスクの高まりにさらされています。
NFTを規制する米国のアプローチは、他の仮想通貨と同様に現時点ではまだ不明確のままであり、デジタル資産規制法案を発表予定のシンシア・ルミス(Cynthia Lummis)上院議員は、NFTに対する定義づけが難しく、法案で扱われないと述べているが、真剣に受け止められていないという意味ではない。OpenSea従業員に対して起訴するなど、積極的な視線を注いでいる事も分かっており、今後、どのような法的位置づけがなされていくのか、注目されている。