Binanceが顧客情報をロシアの諜報機関に流したか
世界最大の仮想通貨取引所であるBinanceが、Rosfinmonitoring(別名:Rosfin / ロシア連邦財務監視サービス)と、同取引所の名前と住所を含む顧客データを共有していたことが明らかになった。
4月22日付のロイターからの報道によると、モスクワでBinanceの地域責任者と会談し、同取引所が犯罪と戦うのを助けるため、名前や住所などのクライアントデータを渡すことに同意することを望んでいると報じており、ロイターは報告書で次のように述べている。
これまで報告されていないこの出会いは、ロシアで成長しているビジネスを後押ししようとするバイナンスが、ロシア政府機関との関係を構築するための舞台裏の努力の一部だった。
Binanceはウクライナ政府の要請にもかかわらずロシアで機能か
ロシアのプーチン大統領が、ロシア軍にウクライナ侵攻を命じた2月24日以降、ウクライナ政府からBinanceや他の取引所に対してロシア人ユーザーをブロックするよう求められたにもかかわらず、同取引所はロシアで機能し続けている。
この問題に詳しい人物によると、Rosfinは投獄されたロシアの野党指導者アレクセイ・ナヴァルニー(Alexei Navalny)氏が集めた、数百万ドルのビットコイン(Bitcoun/BTC)を突き止めるため、同取引所と接触しているとの噂もある。しかし同取引所はこの噂に関して、「ナヴァルニー氏に関してロシア当局から直接接触を受けたことはない」と正式に否定している。
一方で、ロイターは、この問題に詳しい人物の話として、Rosfinがテロ組織のリストに追加されたナヴァルニー氏は、寄付はウラジーミルプチン大統領の政府内汚職を暴露するための資金として提供するために使用されたと述べている。ロイター通信によると、今回のニュースは、ロシア政府機関との関係構築を目指す同取引所による舞台裏の取り組みの一環と主張しており、ロシア国内での成長するビジネスを後押ししようとしたと指摘。また、これらの内容は、元従業員や元ビジネスパートナーのほか、仮想通貨業界幹部など、ロシアでのBinanceの業務に精通している10人以上の人物らに対して実施したインタビューなどに基づいていると述べている。