米・マイクロストラテジー社が約426億円の含み損を抱える

MicroStrategy がおよそ426億円の含み損を抱える

マイケル・セイラー(Michael Saylor)氏が運営するナスダック上場企業のMicroStrategy(マイクロストラテジー)は、現在ビットコイン(Bitcoin/BTC)資産のみでおよそ3億3,000万ドル(約426億円)の含み損(※1)を抱えていることが明らかになった。

(※1)含み損とは…
価格の下落によって生じる、会計帳簿には現れない損失の事。

MicroStrategyとその子会社は現在129,218ビットコインを所有しており、それぞれ平均30700ドルで購入しており、現在のビットコイン価格が約28,200ドルであることを考慮すると、3億3,000万ドルの損失となる。しかし、仮想通貨市場の大混乱にもかかわらず、セイラー氏は、ビットコインは回復し所有者に富が戻るであろうとの楽観的な姿勢を崩していない。その証拠にセイラー氏は5月10日(火曜日)、次のように説明している。

仮に1BTCの価格が約46.4万円(3,562ドル)まで下落して担保不足に陥った場合も、保有するビットコインは売らず、他の資産を担保として追加しようと考えています。


他企業も抱える含み損

MicroStrategyはビットコイン投資を売却することはなく、ビットコインは回復し、厳しい時期に保有していた人たちは報われると考えている。

日本語訳:
Bitcoin価格は、あなたよりもお金が多く知識が少ない人によって設定されます。やがて、彼らは知識を手に入れ、あなたはお金を手に入れるでしょう。

セイラー氏は、2020年8月に初めてバランスシートでビットコインを購入しており、ビットコインは設計上デフレなので、国庫としては優れた資産であるとの見解を当時示していた。また、同社はビットコインへの投資に関して、20億ドル(約2,583億円)以上の借り入れをしており、ビットコインを購入するために、同社は複数の転換社債と有担保ローンを利用したと報じられている。なかでも、米国のフィンテックスタートアップであるSilvergate Bankは、2億500万ドル(約264億円)のローンをMicroStrategyに提供しており、ビットコインが暴落している今、数百万ドルの融資の返済を迫られるのではないかという懸念が高まっており、Silvergateのアラン・レーン(Alan Lane)CEO(最高経営責任者)は次のように語っている。

彼らの財務管理への革新的なアプローチは、金融機関がそのビジネスをサポートし、成長させるためにビットコインを活用するという例外的な方法です。

一方で、ビットコインの保有で含み損を出している企業は、MicroStrategyのみならず、イーロン・マスク(Elon Musk)氏が率いる大手電気自動車メーカーのTeslaは2021年からビットコインを購入しており、43,200BTCのビットコインを保有していることから、含み損は約180億円に上ると見られている。さらに、ビットコインを法定通貨化したことで話題となったエルサルバドルも、これまで1.03億ドル(132億円)を利用し2,301BTCのビットコインを購入したが、現在、6,560万ドル(84億円)にまで価値が減少している。