Cash Appがビットコインで給与を支払う機能を発表
米国のBlock(旧社名:Square)社が提供するモバイル決済サービスCash Appは公式発表で、顧客が給与を直接ビットコイン(Bitcoin/BTC)に投資できる新機能を追加したことを発表したことが分かった。
マイアミで開催されたBitcoin 2022カンファレンスで、Cash AppのBitcoinクリプトプロダクトリーダーであるマイル・スーター(Miles Suter)氏は、「Get Paid in Bitcoin」と名付けられた、給与をビットコインで受け取る新たな機能を公開した。このアップデートでは、アクティブキャッシュカードを持つ米国の顧客が、給与の一部または全部をアプリ内で自動的にビットコインに割り当てられるようになるとのこと。この機能は、直接、預金の何パーセント(1%~100%)をビットコインに変換するかを選択し、いつでも金額調整が可能だ。
ビットコイン特化分散型取引所の開発に取り組むCash App
またCash Appは、「Lightning Network(LN)Receives」と呼ばれる給与明細のアップデート機能のほか、「Bitcoin Roundups」によって顧客がカードの支払いを1ドル未満に切り上げ、その合計をビットコインや他の資産に投資できるラウンドアップという新機能も明らかにした。
さらに、現時点ではCash Appのビットコインライトニングネットワークのユーザーは、デジタル資産の送信でしか利用できないが、アプリのライトニングユーザーは間もなくネットワークを通じてビットコインを受け取れるようになると明かした。
Cash Appの親会社であるBlockは、近年、ビットコインの普及に大きく貢献しており、イーサリアム(Ethereum)のようなスマートコントラクトネットワーク上のものに似た、ビットコインに特化した分散型取引所の開発に取り組んでいることが報じられている。同プロジェクトはTBDと呼ばれ、公開されているTwitterページでは、すべての人のためのオープンで分散化された金融システムを提供することを目標としており、Blockのジャック・ドーシー(Jack Dorsey)創設者兼CEO(最高経営責任者)は次のように語っている。
まもなく、お客様はQRコードや支払いリクエストを共有するだけで、ライトニングネットワークを通じてビットコインを受け取れるようになります。この新機能は、ビットコインを通貨として使えるようにするというCash Appの使命をさらに推し進めるものです。
今回発表された給与を直接ビットコインに交換する「Get Paid in Bitcoin」により、これまでビットコインや仮想通貨に投資してこなかったユーザーへの門戸になると期待されている。